奇跡(きせき)

奇跡の花(きせきのはな):岩石の中に生えた花。光を求める花は、硬い岩盤でも引き裂く。
…古くて壊れた石碑の隙間から咲いた、小さくて青い花。
壊れた石碑は死の歴史を背負うが、その隙間から命という奇跡の花が咲いた。

奇跡の羽根(きせきのはね):素早いスピードを持つ猛禽の羽根、あの奇跡のような一撃は肉眼では捕捉しきれいないものである。
…風と同じ速さを持つ猛禽、存在自体は奇跡そのもの。
鋭い眼力と鋭利な爪を授かられ、
幅の広い翼を駆使し、高速滑翔を実現した。

奇跡の砂(きせきのすな):普通の砂時計に見えるが、乾いた砂は水のように動く。
…勝利は勝ち取るものだが、奇跡は待つしかないとよく言われる。
しかし盤石が流砂によって砕かれたことは奇跡ではないか?
あなたと私の出会いも、一つの奇跡ではないか?

奇跡のコップ(きせきのこっぷ):占いの時に使うコップだが、水を入れることも可能だ。
…星のように輝く真っ白な茶碗。
かつてこの茶碗で占いをする人がいた。
水面に星の海を映せると信じていた。

奇跡のピアス(きせきのぴあす):安いアクセサリーだが、遠古時代の隕石から取った不思議な金属でできたもの。
…安価なイヤリング。星のような光沢のある金属を削って作られたもの。
太古の時代に落ちてきた星であり、それ故に輝いているということを商人は知らなかった。