氷祭りの人(こおりまつりのひと)

氷祭りの冠(こおりまつりのかんむり):大昔の時代の司祭が使用していた冠。過去に寒さを味わっていたため、不思議な耐性を持っている。
…話しによると、
歴代の主祭は生涯の末で同じ光景を見た。
秘境の中、無数の礼冠が枝木の下に積もっている。
その一つ一つに一生をかけて守った秘密が隠されている。
毎代の主祭は退任すると、被っていた白き礼冠を世界に戻した。
かつて繁栄を誇った古都と祭場も、すべて深い大地に戻った。

すべての繁栄には終わりがある。
けれどそれが永遠ではないとは限らない。

循環の終点には、大地が再び春を迎える。だから、「永遠」は環の形だ。
「真相を探す」のは繁栄がもたらした知恵であるが、繁栄を生み出す種ではない。

話しによると、
昔のある時代に、地上の人たちは天空の島からの啓示が聞こえた。
神の使者が未開の人間の間を歩いて、万物の気配は弱まり、大地が凍り始めた。