雲菫(うんきん)

CV:小岩井ことり&杨扬

「雲翰社」の現座長であり、演技と創作の二つの才を持つ璃月劇の看板役者。雲菫の演じる姿は優雅でたおやかであり、まるで彼女の風格を表しているようである。(公式HPより抜粋)

プロフィール

誕生日:5月21日
所属:雲翰社
神の目:岩
命ノ星座:虹章座
名刺:対韻(たいいん)…雲先生にとって、師と呼べるものは二つ存在する。一つは、舞台上において「指摘をくださる方が、師匠と呼べる存在である」という外的なもの。もう一つは内的なもので、台本を創作する時に必要な「韻書を参照する心構え」である。
演技と創作の二つの才を持つ璃月劇の看板役者。雲菫の演じる姿は優雅でたおやかであり、まるで彼女の風格を表しているかのようである。

キャラクター詳細

「和裕茶館」は、璃月人が仕事終わりによく通う良い店だ。
和裕茶館がこれほど繁盛しているのも、オーナーである範二の経営手腕のおかげであろう――彼が招待した茶博士の講談はまさに一流と言える。
また璃月の有名な劇団「雲翰社」が、和裕茶館に所属している影響も大きい。
雲翰社の現座長兼大黒柱――看板役者の雲菫が、時折この舞台に立って演じることもある。
食べ物は美味しく、講談師の物語も秀逸、時期を見計らって行けば楽しめること間違いなしだ。しかし、雲菫の歌を聴ける機会だけは滅多にない。
そのため、雲菫のファンはよく和裕茶館に居座り、雲菫の劇について語ったり、感想を話し合ったりしている。
茶館に足を運ぶ常連客も多くなり、その十人に九人は雲菫のファンだそうだ。
これには範二もかなりのご満悦らしい。

命ノ星座

★飛身趟馬(ひしんとうま)
★諸般切末(しょはんせつまつ)
★牙纛探海(がとうたんかい)
★昇堂吊雲(しょうどうちょううん)
★翹楚名坤(ぎょうそめいこん)
★荘諧併持(そうかいへいじ)

天賦

★拂雲出手(ふつうんいで)
★旋雲開相(せんうんかいそう):舞台上で見せる輝かしい一瞬は、その裏で努力を十年積み重ねてきた結晶である。
★破嶂の旌儀(はしょうのしょうぎ):「轟々と鳴る鼓の中、刀槍予戟と空を舞う影が現れる。麗しき女性がその幕で演ずるは掌旗大将。」「紅絨毯の上で楽器が一斉に鳴り響く。妖魔を鎮める彼女の姿をとくとご覧あれ。」
★自我堅守(じがけんしゅ)
★独立嶄然(どくりつざんぜん)
★清食養性(せいしょくようせい)

神の目

雲菫が舞台に立って間もない頃、大小合わせて数十回の公演を通じて、芝居の要領をその聡い頭ですぐに理解した。
雲菫が舞台に上がれば、必ず観客からの喝采を浴びる。しかし、歌えば歌うほど、これは自分が求める劇ではないと彼女は思うようになった。
舞台上で演技する時、対立が激しくなれば高い声を張り上げ、形勢が不利になれば声を低くしてゆっくりと吟じる。
時が経つにつれ、雲菫には劇の登場人物がすべて似通った顔を持つように見えてきた。
旋律を奏で、優雅に舞い、美しい声を響かせれば、『神女劈観』の神女も『連心珠』の漁家の娘も、そこに大きな違いはない。
観客はそれで心が満たされるかもしれないが、雲菫はそれに満足していなかった。歌唱力と綺麗な身のこなしだけで、本当に人の心を動かす物語が演じられるのだろうか?
その壁を乗り越えるきっかけとなったのが、『歩雪』という劇であった。
それは、雪の中のつらい行脚を題材にした一人芝居である。雲菫が初めて『歩雪』を歌った時、劇と同じように空から細雪が降っていた。
雪の中で方向を見失い、途方に暮れた劇中の人物が嘆く。するといつの間にか、劇の中にある風雪が現実の風雪と重なり、雲菫も道に迷う旅人に姿を変えていた。
そう、まさにその感じである。彼女は自分自身であると同時に、これまで演じてきた何千もの人物でもある。
彼女は劇中の人物のように呼吸し、生活する必要があり、彼女の気持ちも劇中の人物の表情によって変わっていく。
この何千という人物が織り成す人生が、心ある世界を作り出していくのだ。これこそが、彼女が語りたい物語。
雲菫はその日、それを悟った後の自分がどうやって舞台を降りたのか覚えていない。ただ、舞台衣装を脱いだ時、袖の中に神の目があったことだけは覚えている。

ストーリー

キャラクターストーリー1

璃月人には、先祖から代々受け継がれる伝統芸能が数多くある。璃月劇もその一つだ。
長い歴史を持つ璃月劇は今日に至るまで受け継がれ、現代の役者たちにも歌われている。しかし、最初とは形が大きく変わってしまっているようだ。
それでも、古い璃月劇に見られる複雑な声楽と抑揚に富んだ曲調は、現代の璃月劇にも受け継がれている。
今の璃月役者は劇団で公演することが多い。その中でも一番名が知られているのが「雲翰社」だ。
「雲翰社」は劇を生業とする一族・雲家によって代々受け継がれ、現座長はいま璃月港でもっとも名を馳せている看板役者――雲菫。
雲菫は、幼い頃からその頭角を現している。初舞台で雲菫が響かせたその甘美で澄んだ歌声と、婉美な姿に観客は心を奪われた。
演じる役が増えていくにつれ、彼女の迫真とした、躍動感ある演技も成熟していったという。
艶やかな令嬢、義理堅い女傑、どのような役も彼女は特徴を捉え、見事に演じ分ける。
さらに特筆すべきなのは、彼女が劇の脚本も手がける点だ。『神女劈観』以外にも、「雲翰社」がここ数年で上演した新作は、その大半が雲菫の書いたものである。
なお、雲菫のファンが彼女の劇を鑑賞したくなった時、まず最初に和裕茶館へ公演時間を聞きに行くそうだ。

キャラクターストーリー2

雲菫は璃月劇を演じる一族の出身である。
彼女の母は祖父の跡を継ぎ、昔は璃月港で名の馳せた看板役者だった。そして、父は脚本家である。
このような家系に生まれた雲菫は、幼い頃から両親の影響を受け、母を真似して璃月劇を口ずさむのが好きだった。
普通、子供の頃の趣味を一生の仕事にするのは難しいことだろう。だが、雲菫は例外だ。
幼い雲菫が抱いていた璃月劇への熱意は、ただの遊び心から来るものではなく、自ら両親に指導を懇願するほどのものであった。
娘の積極的な姿に歓喜した両親は、懇切丁寧に指導したという。そうして、幼い雲菫は芝居を習い始めた。
しかし、璃月劇は細部にまでこだわった劇である。本格的に学ぼうとしても、一朝一夕で出来るものではない。
たとえ、雲菫のように聡い子供であっても、芝居の苦しい修行から逃れることは不可能だ。普通の子供であれば柔軟の痛みや、韻書を暗記する退屈な作業に耐えられないだろう。しかし、幼い雲菫はそれらに耐え、見事にこなしていった。
彼女が一人前になった時、「雲翰社」で雲菫の成長を見守ってきた年配の役者たちは、「これから、璃月港にとんでもない役者が誕生するよ。」と言葉を漏らしたという。

キャラクターストーリー3

「雲翰社」には年配の役者が大勢いる。彼らは雲菫の祖父が座長であった頃から、この劇団の一員だった。
雲菫が祖父から「雲翰社」を継いだ後も、彼らは誠意を尽くし、雲菫が劇団を経営するのを手伝っている。
彼らは心から芸術を愛している。しかし、その愛が深すぎるゆえか、彼らにとって璃月劇以外の音楽――例えばロックなどは異質なものであった。
一方、雲菫はそのように思ってはいない。彼女はロックが持つ絶大な力を気に入っている。さらに、彼女はロックミュージシャンの辛炎とも友人になった。
芝居の稽古中、年配の役者たちは雲菫の指示に喜んで従う。だが日常生活では、若い雲菫のことを孫娘のように思っているようだ。
「よしよし、ワシの言うことをちゃんと聞くんじゃよ。辛いものは喉に悪いから、食べてはならん。肉を食べるのはいいが、食べ過ぎては太ってしまう。気をつけるんじゃぞ。」
「何か食べたい時は、エビをたくさん食べるといい。あの、なんといったか…ロック?なんてものは聞いちゃいかん。大声で叫んだりするようなものが、いいものなわけがない。」
雲菫がロックのライブから帰るたび、彼女は小言を聞かされる。
頑固なお年寄りを説得するのは難しいことだ。そのため、雲菫は小言を聞かなくても済むように、言い訳を考えることにした。
辛炎のライブを聞くのは許されないが、範二の養女「星燕」と一緒に璃月劇の話をするのは問題ないようだ。
お年寄りたちはロックを歌う辛炎を好いてはいないが、範二家の星燕にはいい印象を抱いている。
「星燕という娘は、刺繍も料理もできるそうだ。きっと礼儀正しく優雅な子なんじゃろう。この子と親睦を深めたら雲菫の勉強にもなる。うむ、いいことじや。」
雲菫は、これを言い訳の口実に利用している。すでに範二とも相談して口裏を合わせているため、この小さな嘘がバレる心配はない。

キャラクターストーリー4

雲菫に様々な呼び名があるのは知っているだろうか。雲座頭と呼ばれたり、雲先生と呼ばれたり、人によって呼び方が変わるのだ。
彼女が雲座頭と呼ばれるのは、雲菫が「雲翰社」の座長だからである。細かなことはマネージャーが処理しているが、重要なことを決めるのは雲菫だ。そのため、商業界では雲菫を雲座頭と呼ぶ者が多い。
一方、雲先生という呼び名には、ある逸話が隠されている。
雲菫の祖父が「雲翰社」を管理していた頃、劇の愛好家たちは彼を尊敬し、雲先生と呼んでいた。そして、雲菫が劇団を受け継いだ後も、その愛好家たちは彼女の劇をよく観に行った。
ある愛好家が雲菫の役者としての実力を見て、公演後に「今の『雲先生』の芝居も悪くないね。」と言った。
すると、人混みの中から反論の声がすぐに上がった――「若い女性にも、先生と呼ばれる資格があるのか?」と。
その話は雲菫の耳にも入った。彼女は微笑みながらこう話したという。
「人より先に生まれた者であれば、年の功があり、見聞も広いことでしょう。先生と呼ばれるのも当然なことです。」
「しかし見聞の広い者が、必ずしも年配の方というわけではありません。それに、女性では見識を備えることができないのでしょうか?」
「あなたは率直に意見を言うお方だ。それに、若い女性がこのような質問に、真摯に答えてくれた。あなたは先生と呼ぶにふさわしい人だと私は思います。」
その場にいた者たちは感銘を受け、この話をよく人に語る。そしてついには、雲菫本人に会ったことがない者も、彼女のことを雲先生と呼ぶようになったのだ。

キャラクターストーリー5

伝統ある璃月劇でよく題材とされるのが、仙人や岩王帝君に関する物語だ。『神女劈観』などの劇がそれにあたる。
人々は仙人に対して、美しい幻想を抱いており、舞台上で仙人たちがどのように表情を変化させるのかを観て楽しんでいる。そのため、璃月劇の大半を占めるのが、こういった物語だ。
子供の頃、これら物語が雲菫の心の琴線に触れた。しかし、仙人の物語をすべて演じきった後、彼女の考えは徐々に変わっていった。
他の題材に変えてみたらどうなるのか?例えば…私たちの物語を演じたら…。
俗世の哀歓を描き、人が持つ愛憎を讃える。
このような凡人の物語は璃月劇の主流ではないが、歌われる価値がないというわけではない。
愛執、貪欲、妄念。人間は美しさ、あるいは悲壮な気持ちの中で心を確立し、魂を味わうもの。
雲菫は仙人ではないため、仙人の立場に身を置いて彼らを理解することはできない。しかし、人の様々な感情ならよく知っている。
「それでは、人自身の物語を歌いましょう。私の筆と喉で、人々の心を歌いたいと思います。」
それは、誰にも言ったことのない、雲菫の心に秘めた夢だ。

長命錠(ちょうめいじょう)

雲家は元々劇を生業としていたわけではない。かつては武器の鍛造に専念していた一族だ。
だが、先祖の一人が槍や棍を造る意欲をなくし、劇に興味を持つようになった。雲菫の代では、もう鉄を打つ人間はこの家にいない。
しかし、先祖はいくつかの物を残してくれた。雲菫が身につけている錠の形をした銅の飾りもその一つだ。
幼い頃、彼女が身のこなしに関する稽古をしていた時、炎天下で一日中立っていなければならないことがよくあった。だが、その酷な環境と疲労感から、彼女は気を失ってしまった。
両親は雲菫を可愛がっているが、基礎的な稽古を疎かにしてはいけないということも理解している。
そこで、この錠を雲菫の服につけることにした。これで雲菫の運勢を縛り、健康に過ごせるよう祈ったのだ。
大きくなっても、雲菫はこの錠を肌身離さず持っている。公演が始まる前、あのつらくも幸せな日々を思い出そうと、彼女はいつも錠を手に取り丁寧に磨く。
その時の雲菫の優しい表情は、まるで芝居を習っていた頃の幼い自分が抱く、真摯な心を撫でているかのように見える。

キャラクター関連

挨拶

●初めまして…:ご高名はかねてから伺っております。お会いできて光栄です。私は姓を雲、名を菫と申します。今は雲翰社の座長を務めております。最近、私どもの劇団は和裕茶館に属しておりますので、お時間がありましたら、ぜひ劇を観にいらしてください。
●世間話・敏感な問題:最近、なんだか帯がきつくなってきました。まさか…私、太りましたか?
●世間話・のんびり:今日は劇用頭飾を被る必要も、舞台化粧をする必要もありません。のんびりとした一日です。
●世間話・璃月劇:(訳)美しき雲に愛しき花、風流は山水にありて。
●雷の日…:…ッ!き、聞こえましたか?今の雷の音、びっくりしました。
●雪の日…:(訳)ああ、凍えてしまいます。
●晴れの日…:温かい日差し、いい景色ですね。
●おはよう…:おはようございます。朝露はお茶を煎じるのに最適ですね。このお茶を飲んでから旅に出ましょう。
●こんにちは…:昼食をいただいたら、なんだか眠たくなってきました…ふぁ…貴方は眠くないのですか?
●こんばんは…:夜に講談を聞きに行きましょう。劉蘇先生の『裁雨の音』は素晴らしいですよ。
●おやすみ…:夜は寒くなりますので、早めに就寝されたほうがいいですよ。おやすみなさい。
●誕生日…:今日は貴方の誕生日なのですか?宴を開くほどの力は私にはありませんので、貴方には芝居を披露することしかできません。ですが、この曲は貴方のためだけに歌います。何が聴きたいですか?貴方が決めてください。

自己紹介

●自身について・読み書き:私は読み書きを覚えたのが早く、物心がついた頃より、父が勉強を教えてくれていました。ただ残念ながら、私は父が持つ知識の三割ほどしか習学することができませんでした。劇の台本を書くには十分なのですが、知識の豊富な方と比べれば、私はまだまだです。
●自身について・稽古:母は若い頃、璃月港で名の知れた役者でした。私の芝居もすべて母から教わったものです。母はとても厳しい方で…芝居の稽古のことを思い出すと…いえ、やはり思い出すのはやめておきましょう。
●共演について…:近々大きな公演がいくつがありまして、ちょうど剣を振るうのが得意な役者を探していたのです。貴方はその役にとても適していると思うのですが、どうでしょう。私と共に劇に出てみる気はありませんか?休憩時には、一緒にお茶を飲むこともできますよ。
●ロックについて…:えっ、貴方もロックを聴くのですか?それはよかったです。今度ライブへ行きたい時には、貴方に付き添ってもらうとしましょう。ふふっ、貴方のところに行っていたと言えば、帰っても劇団のお年寄りたちに小言を言われずに済みます。
●「神の目」について…:この神の目は…もしかして、岩王帝君も劇を観るのがお好きなのではないでしょうか?あのお方に喜んでいただけたから、この神の目を授けてくれたのでしょう。うふふ。
●シェアしたいこと・飲み物:様々な飲み物を試してみるのが好きです。ご年配の方が考案したお茶や、松間露、梅上雪は、すべて試しました。今は何か新しい飲み物はないかと、困っているところなんです。何かおすすめはありませんか?
●シェアしたいこと・願い:私もたまには舞台衣装を脱いで、外の国を旅し、より広大な世界を見てみたいと思うことがあります。この想いを叶えるためには、もっと頑張らなければなりませんね。
●興味のあること…:夜明けに、ウグイスのさえずりが毎日聞こえてきます。気持ちも晴れやかになりますよ。
●雲菫を知る・1:今、私どもがよく上演しているものの多くは、私が劇団を継いでから書いたものなんです。台本を書くのも、芝居をするのも私で、一人で複数の役割を担っています。だからこそ、私は璃月港で少なからず人気を得ることができたのでしょう。
●雲菫を知る・2:伝統に従い、舞台に立つ時は劇用頭飾を被り、舞台化粧を施して、専用の衣装に着替えます。さらに、その他にも様々な準備が必要です。このように「完璧に着飾る」ことで見栄えは良くなりますが、その反面、とても疲れてしまいます。ですので、歌だけの時は化粧も着替えもしません。どうしても着飾る必要がありましたら、軽い衣装に袖を通すことにしています。
私どもの劇団と長いこと協力関係にある和裕茶館が、伝統に対して寛大で本当によかったです。でなければ、疲れ果てていたことでしょう…
●雲菫を知る・3:舞台に立ったばかりの頃、お客さんから人気があると知り、少々お高くとまっていた時期がありました。台本が気に入らなければ演じず、舞台が小さかった時や、お客さんが少なかった時にも芝居をしませんでした。今思い返すと、あの時の振る舞いは本当に…横柄なものでした…今後はあのようなこと、絶対にいたしません…
●雲菫を知る・4:振り返ってみると、雲翰社を私が継いでからだいぶ経ちましたね。元々私は台本を書いたり、芝居をしたりすることしかしてこなかったため、人間関係に時間を費やしたことはありませんでした。しかし、座長になってからは、そのようなことにも気を配らなければならなくなりました。そして、人情や世間のことを知ることになったのです…
その時に悟りました。人生とは劇の如し、劇とは人生の如しということを。
●雲菫を知る・5:璃月には伝説が数多くあり、そのほとんどが魔神や仙人に関する物語です。ですので璃月劇の中で一番多いのも、神に関する劇となります。最新作の『神女劈観』も、そのうちの一つです。昔から当劇団をご愛顧いただいている方たちも、このような物語をもっとも好んでいます。しかし、今はもう「人」の時代です。私は人の物語をもっと書き、人々の心を皆さんに向けて歌いたいと思っています。
これらの考えは、まだ誰にも言ったことがありません。最後まで話を聞いてくださり、ありがとうございます。貴方のようなよき友人がいてくれて、私はとても幸運ですね。
●趣味:趣味ですか?もちろんお芝居です。私は一生お芝居をしていくと、そう心に決めています。
●悩み:悩みですか…はぁ、普段から体型を維持するため、たった一口であろうとも、決められた量より多く食べてはいけないことです。私にとって美食すらも贅沢なこと。本当に残念です。
●好きな食べ物:天枢肉、黒背スズキの唐辛子煮込み、千し肉の炒め鍋…ど、どれも食べたいですね。ですが残念ながら、普段はあまり食べられません。あの…これはただ聞いてみるだけなのですが、貴方は…これらの料理を作れるのでしょうか?
●嫌いな食べ物:毎日、エビのあっさり炒めを食べています。毎日ですよ…どう作っても、同じ味しかしません、本当に飽きました。
●突破した感想・起:「業は勤むるに精しく嬉しむに荒む」という言葉があります。
●突破した感想・承:稽古に励んできた甲斐がありましたね。
●突破した感想・転:槍の稽古を始めたのは、舞台で槍を振り回す際の見栄えを良くしたかったからなんです。その後は、武術を身につけるために続けていました。今、この二つの目標がどちらも叶いました。
●突破した感想・結:槍術は千変万化で、奥が深いもの。幸いなことに、槍の稽古にはいつも貴方がそばにいてくれました。ふふっ、既にその深奥にある本質を会得しております。今後、鍛錬に付き合う際はお気をつけください。

関連キャラクター

楓原万葉:劇を観るのがお好きな外国の方もたくさんいて、楓原万葉さんはその中の一人です。文化的な側面を持つ劇であろうと、武道劇であろうと、彼はいつも静かに観ています。規則をきちんと守ってくれる、とても良いお客さんなんですよ。

凝光:天権は気前の良いお方で、よく私どもの劇団に資金援助をしてくださいます。ご支援をいただいたからには、あの方に一番いい芝居を見せなければなりません。

→雲菫ね…どう、彼女の劇には慣れたかしら?最初は理解が難しいかもしれないけど、腰を据えてじっくり味わってみた方がいいわよ。私が彼女の劇団に投資したのはね、ただ、この優雅な芸術がずっと継承されていくべきだと思ったからなの。

刻晴:玉衡が劇を観にいらしたところを見たことはありません。街の中で偶然お会いしても、いつも急いでどこかへ向かっている印象です。

→もし和裕茶館の前を通るときに大勢の人が集まっていたら、それは雲菫が演出する舞台がやっている証拠よ。雲菫のためだけに茶館を買収しようと考える商人も少なくないの。

鍾離:私どもの業界における規則は、代々受け継がれてきたもので、そこには数多くのこだわりが存在します。私にも「そうであることは知っているものの、なぜそうなのかは知らない」といった規則がままあります。しかし、鍾離先生はそれらを説明する時、矛盾することなく、すらすらと語ることができるのです。こんなに詳しいお客さんがいてくれたら、誰だって嬉しいと思いませんか?

辛炎:劇団にいるお年寄りたちは、ロックを聴き過ぎると悪い影響が出るからと言って、辛炎さんのライブに行くことをいつも止めるんです。口先では私のためと言いますが…はぁ、目新しいものを受け入れられないだけでしょう。もちろん、あの方たちの言うことを聞くつもりはありません。辛炎さんのライブは毎週見に行く、それだけです。

→こっそり教えてやるけど、誰にも言うなよ。あの人、ガチのロックファンなんだ。どんだけ忙しくても、アタイのライブを週に3回以上は見に来る。「和裕茶館」の看板娘っていったら、琴棋書画とか花鳥風月みたいなのを好むイメージだよな?きっと普段からストレス溜めてるにちげえねぇよ、ハハ。

申鶴:『神女劈観』の台本はとうに覚え、淀みなく暗唱できるほどになっております。ただ「神女」が実在の人物を参考にしてたとは、今日まで知りませんでした。縁というものはやはり不思議なものですね。彼女がこれから友に恵まれ、孤独を感じることがないよう願っています。

→雲菫が演じていたのは…「璃月劇」というものか?我は好きだぞ。実際に会わなくとも、その者の事跡を知ることができる。もし主の物語を取り入れたら、さぞかし面白い劇になるだろう。

胡桃:胡桃さんは、表情が豊かで、頭の回転もとても早い方です。日常会話の中で、彼女は「当意即妙」な言葉を次々と繰り出してきます。羨ましい限りです。このような友人と一緒にいると、何をするにしても楽しいのですよ。

→雲菫は正式な場ではとても優雅だけど、私生活ではすごく親しみやすいよ!この前彼女と賭けをしたの。負けた人が自分の得意とする歌い方で相手の書いた歌詞を歌うんだ。璃月劇版のヒルチャー夢、んもぉ~あなたも絶対聞いた方がいいって!

行秋:貴方も行秋さんのことを知っているのですね。ふふっ、彼は頭がよく、発想も豊かなため、少しでも油断するとからかわれてしまうかもしれません。お気をつけください。

→雲菫はね、気に入った飲み物を飲むと、芝居の創作意欲が上がるんだ。僕の寝台の下に茶葉入れが置いてあるのも、彼女がやる気をなくした時にあげるためなんだよ。そうすれば、僕はずっと侠客物語を楽しめる。

★ヨォーヨ→雲菫ねぇね?槍を振り回すのがとても上手なんだよ。それに、璃月劇も大人気で、時々師匠に連れられて観にいくの。雲菫ねぇねの舞台ってだけで、いっつも満席なの…うーん、でも…雲菫ねぇねが歌ってるあれは一体どういう意味なんだろう…

関連NPC

軽策荘告示板⑬

緋雲の丘告示板③

秋歌:①その喉、どうしたの?
→ゲホッ、私はデビューしたばかりの役者で、この間の演出で喉を痛めたの。
ううん…大丈夫、役者にとっては日常茶飯事だって師匠も言ってたわ。
ある原因で近頃劇団がお休みになったおかげで、喉を休ませることができた、ゲホゲホッ…
…はぁ、一体何回喉を痛めば、あの雲菫のような名優になれるんだろう…

範ニ

その他エピソード
古華・試作(こか・しさく)

★黒岩場の中に隠されていた古い大剣、振り回す時の圧は空間さえも切り裂くようだ。

★璃月の武器工場が作った古い試作型の巨大な剣。製造番号や製造時期は不明。
希少な鉱石と鋼鉄で作られ、その重さは数十キロにも及ぶ。剣身が艶と輝きを放っており、振るう時の勢いは雲をも飲み込む。

災厄の後、武器に新たな躍進をもたらすため、鋳造の名門である雲氏と武器職人の寒武が再び手を組んだ。
それにより「試作」シリーズという武器が誕生する。最初の「試作」は大剣であった。古めかしい素朴な色合いであった。
黒、金、褐色と、一見すると普通の見た目をしており、重そうだが手を伸ばすと重くないことに気づく。

寒武は北陸に行き、この大剣をある侠客の友に贈った。
侠客は森に行き、試しにこの大剣を振るうと、周りの樹木がすぱっと切れて倒れる。剣の衝撃波の音が響く、100年に一度とない光景であった。

侠客は寒武にこう言った。この大剣、色味は実に優雅で、振るえば一級品だ。
こんな絶世の大剣には「古華」という名が相応しい。
後日、「古華」は璃月の大剣の基盤となった。

黒岩の戦弓(こくがんのせんきゅう)

★黒岩でできた弓。かなり硬いため、腕に自信のある射手だけが思うままに使いこなせられる。

★希少な黒岩で作られた長弓。風に導かれた矢は百発百中となる。
弓柄の中央は黒いが、両端は血のように紅く、握れば冷たく感じる。放たれる矢はまるで流星のよう。

璃月の雲氏一族は長い歴史をもつ鍛造の名門である。さらに七代目の雲輝は七星の一人で名望が高い。
雲輝には一人の娘がいる。名前は雲凰。一族の慣習に倣うと、雲凰の夫になる人が雲輝の跡を継ぐことになる。
幼い頃から武術を学んだ気が強い雲凰。彼女は「女性でも跡を継ぎたい」と主張し、一時話題になった。
しかしこの時、雲凰が跡を継ぐ可能性は低いと思われた。

当時の大地は危険だった。頻繁に坑道が崩落していた。
崩落によって鉱物が地中深くに埋まり、採掘ができなくなった。武器の鍛造や跡継ぎの話も難しくなってきた。
その日の夜、彼女は眠れずに居た。一族の歴史が自分の代で終わるのではないかと心配した雲凰は、
悲しみに暮れ、神に祈るしかなかった。

翌日、かつて父の跡を継がなかった寒策は職人の衣装で現れた。
そして、木の匣を雲風に渡した。中には「試作」を改良した設計図が入っている。さらに一張の弓も取り出した。
「全ての始まりは黒岩である。終わる時も黒岩であろう。雲さんは弓使いと聞いたが、差し支えなければぜひ使ってくれ」
雲凰はその弓を引いた。矢は稲妻のように天へと飛んでいき、弦の空気を震わす音が山に響き渡った。
雲を裂く一矢。鉛色の空から顔を出した月を見て、彼女は転機を予感した。

斬岩・試作(ざんがんしさく)

★黒岩場の中に隠されていた古い長剣、岩を斬っても傷つかない。

★璃月の武器工場が作った古い試作剣。製造番号や製造時期は不明。
古い剣身には流雲紋が飾られ、剣を振るう時は微かに金色に光る。

噂によれば、一度は技術不足で製造が中止となり、別の製造方法を考えることになった。
鋳造の名門である雲氏の当主は武器職人である寒武と協力し、「試作」という武器シリーズの設計図を書いた。
設計図に沿って最初に作られた片手剣は音が響く。

天衡山で剣を試す時、寒武はうっかり剣を地面に落とした。
意外なことに、剣は逆巻く風のように岩盤に割れ目を作った。
これは天啓だと思った寒武は剣を「斬岩」と名付けた。

一刀両断、万剣朝宗。
岩を簡単に切れるこの剣は後日、璃月の刀剣の原点となった。

昭心(しょうしん)

★幽闇な瑠璃宝玉。伝説によると、人の心を読める力を持っているらしい。

★滅多に見かけない天然瑠璃で作られた美しい魔導器。
伝説によると、昭心の玉はつやつやして明るかったが、月日が経つにつれて輝きを失った。
また、静かな夜に昭心から微かな音が聞こえるらしい。
その音はまるでそよ風や泉水のようであった。

昭心は仙人の遺物だった。その後、璃月の民を伝って雲氏の手に渡った。
ある日、雲氏は山を散策中に、仙人を訪れてきた錬金術師である黄生と出会った。
二人は意気投合し、雲氏は昭心を黄生に譲ろうと思った。黄生は慌てて断ろうとしたが、雲氏はこう言った。
「これは自然の精粋である。無垢な心の持ち主にしか扱えないものだ」

黄生は雲氏にお礼を言い、昭心を身に着け、璃月へと出発した。道中雨にも風にも邪魔されることはなかった。
仙人を探して各地を歩き回った黄生は、町で水や食べ物を買う時、
一度も騙されたことが無かったらしい。多種族が混在する地ではとても珍しいことだった。
どうしても納得できず、尋ねる者がいた。「この呆けた男はなぜ一度も騙されなかったんだ?」
黄生が答えた。「この昭心のおかげさ。悪意を感知すると震えて教えてくれるんだ」

「昭心」という2つの字は、「人の心をあきらかにする」という意味。だがその仕組は誰も知らず、「そういう伝説だから」と民に広まった。
深夜になると、岩の間を流れる湧き水のように、窪みに吹くそよ風のように、微かに音が聞こえるらしい。
この二つの音は、かつて人々に善を説いた少女の伝説に登場する、邪念を食べる妖怪の騒ぐ音に似ている。

星鎌・試作(せいれん・しさく)

★黒岩場の中に隠されていた古い鉤槍。槍先の輝きはまるで夜空の星のようだ。

★璃月の武器工場が作った古い長槍。製造番号や製造時期は不明。
黒い鋼鉄と黄金で作られた槍身に稲妻の絵があり、上品かつ豪華に見える。

魔獣の災いが終息した後、兵士たちは帰還し召集は解除された。平和な時代が訪れたが、世間では武術が流行り始める。
武器の供給は不足し、需要がますます高まった。さらなる高みを目指して、鋳造の名門である雲氏の当主と武器の職人である寒武は閉じこもり研究を始めた。
再び人の前に現れた時、二人とも髪の毛と髭が30センチ以上伸びていたらしい。今までの璃月の武器の概念を覆す「試作」シリーズの設計図も完成した。

最初に設計図に沿って作られた黒金色の長槍。槍先は通常の長槍より7センチほど長く、そして非常に鋭い。
月明かりを浴びた槍先は、夜明けに冷たく光る。

雲輝はこの武器を見て、父の若い頃の英姿を思い出した。父の英姿にあやかるように、名前の一文字をもらい命名した。
璃月の槍や戟などの長柄武器の原点は、この「星鎌」である。

澹月・試作(たんげつ・しさく)

★黒岩場の中に隠されていた長弓の原形。矢を放つ時の姿は夕方の月と似ている。

★璃月の武器工場が作った古い長弓。製造番号や製造時期は不明。
樹齢五十年以上の木を使った長弓。金色の絹が飾ってある。
弦は大地の深所にある銀白の木を使ったため、強靭さを持つ。

かつて、璃月の雲氏は「試作」という伝説の武器シリーズの設計図を書いた。
主流武器である長弓も当然その中にある。
寒武は友である雲輝の依頼を受けて、長弓の製作を始めた。

彼は海の商人に頼んで、柘木、精鋼、銀の枝を手に入れた。
全ての素材は上質な物である。できた弓は少し冷たいが、頑丈で使いやすい。
弧は残月のように美しい。しかし、月と比べると少し薄暗い。
弓を引くと弦が美しく光る。一度見たらその美しさを忘れられない。

長弓の名は「淡月」。
絶世の美女のように、一度見たらまた見たくなる。後の璃月の長弓の原点はこの淡月である。