「総監督」(「そうかんとく」)

ただの臨時代役
場所:ヴェルーリヤ・ミラージュ・祈者の劇場
関連NPC:イディア、「エンジニア」、ダイア、「偽脚本家」

お客様、こんにちは!私はこの演劇の「代理総監督」です。私に何か聞きたいことはありますか?

①シズクちゃんが喋った!
パイモン:うわぁ!シズクちゃんがまた喋った!しかも声が少し違うぞ…
あれ、オイラなんで「また」って言ったんだ?

→ハハッ!やっぱり、そのようなリアクションをするのですね!
そう驚かなくとも大丈夫ですよ。よく聞いてください…声の出所は、部屋の端っこにあるあのスピーカーです。
私がこうして会話できるのは、すべて昔に録音した音声…とにかく、イディ…あっ、いえ、ダイアが準備したセリフのおかげです!
具体的な原理については、「エンジニア」に確認してください。彼ならもっと詳しく、もっと分かりやすく説明することができるはずですから!
パイモン:な、なるほど!
なんでかわからないけど、ここが奇妙な「ヴェルーリヤ・ミラージュ」の中だって思うと、どんなことが起きても不思議じゃない気がするぞ…

②どうして「代理」!
→良い質問です!私がこのポジションにおける最適な人選…いや、霊選ではないからです!
私と仲間たちはみんな、多少ゾシモス監督の影響を受けています。才能にさほど大きな差はありません。
みんなは今、演劇の創作スキルを模索しながら、各自の実力を向上させようとしているところです。
チームの仲間はよく私に意見を言いますし、「偽脚本家」たちはたまに私を飛び越えて何かを手配したりもします。
でも、大多数の仲間がこういったことを受け入れているんです。それに演劇にメリットをもたらすのであれば、私もすごく嬉しいですからね!
もし将来、私の能力を上回る仲間が現れて、しかも演劇全体を主導する意欲を持っているのであれば、私はすかさずこのポジションを譲りましょう!
パイモン:おまえ、謙虚すぎだろ!監督ならもっと「凄み」ってもんがあるはずだろ。なんでもかんでも他の人の考え方に合わせてたら、問題が起きたりするんじゃないか?
ー①その心構えのほうがいいのかも?
ー②チームによる創作は複雑だから。
パイモン:まあ、それもそうか…ちゃんと議論した結果なら、確かに多くの人のアイデアをまとめられるし…

→もちろん、ここに来た新しいお客様も、ご興味があればお試しいただいて結構ですよ。もしかすると、私よりも監督の才能があるかもしれませんからね!
特にあなたたちお二人は、見るからに才能がありそうです!
パイモン:えっ?オイラたちに?
ーー①パイモンは試してみたい?
ーー②大監督になれるかもしれない!
パイモン:う~ん…想像してみると、確かにシズクちゃんたちと一緒に演劇を作るのって、楽しいかもしれないな!
それじゃ(旅人)が物語を書いて、オイラが指揮を執るぜ!
へへへっ、他のシズクちゃんたちとコミュニケーションを取るのもおまえに任せたぞ。おまえはそういうことに向いてるからな!
ーーー①こき使うつもり?
ーーー②パイモンは給食係?
パイモン:細かいことは気にするな!ほら…おまえの担当範囲が広ければ、演劇もおまえの思い描くものに近くなるだろ!
オイラたちのこれまでの経験を全部面白い演劇にするんだ。細かいところをアレンジするのは、当然おまえが適任だぞ!

→もう仕事の内容を話しているのですか?やる気に溢れていていいですね!
ですが、演劇を創っていく途中で多くの困難にぶつかるはずです!
他のチームメンバーと話してみて、事前に心の準備をしておいたほうが良いでしょう。
パイモン:「総監督」は気遣いが行き届いてるな。今後はもっと堂々としたほうが良いと思うぜ!おまえはもう十分優秀な監督なんだから!

③「三日空想」の創作技法について…
パイモン:技法?どんな技法だっけ…?
あーっ…そうそう!
前から気になってたけど、おまえたちって傍白とキャラのセリフでゲストに色んな場面を想像させてるよな。その技法ってどこから学んだんだ?

→それについては…実を言いますと…そこまで深いものではありません…
お金がないからです。
ー?
パイモン:?

→実は、あなたたちが体験した演劇はすべて妥協の産物です。
私はゾシモス監督が見せてくれた「映影」を数作品見てきて、それからふわっとしたアイデアを持っていました。しかし、いざ実現しようとすると、たくさんの難題に当たってしまったのです。
どのシーンもプランを立てた時には数行しかないものでしたが…演者、道具、セットなどが絡んできますと、どれも膨大なコストを要します。
ゾシモス監督の言葉を借りますと、彼の故郷では、こういったことを全部お金で解決するそうです。しかし「ヴェルーリヤ・ミラージュ」の中で使うのは、私たち水形幻霊の働く時間…
「ブラッククリスタル号と金を呑む海獣」を例に挙げますと、あの演出のために武装した本物の海賊船と巨大な海獣仕掛け、それから大きな水域を作る場合…
少なくとも数千万モラが数十回に渡し必要になります!水形幻霊の労働力で換算しますと、チームメンバーを全員集めても、数ヶ月はかかるものです!
パイモン:そ、そんなに掛かるのか!オイラの計算と全然違ったぞ!?
→そのため、私たちは多くのセットと道具を諦めました。決して欲張ることをせず、「びゅんびゅん爆速車」の遊び方と最後の戦闘にのみ注力したのです。
そうすれば、少なくともゲストに忘れ難い体験をさせることができます。最初から最後まで淡々と進んで、最後は何も覚えていない状態になることだけはなんとしても避けたかったので…
パイモン:なるほどな。確かに「ブラッククリスタル号」でのびゅんびゅん爆速車のあの揺れは、少なくとも船の上にいる感覚を再現できてた。最後の戦闘もかなりオリジナリティがあったよな。
これが多分…むかし璃月で聞いた…なんとかって理屈なのかな?
ー①軽重の差をつける?
ー②取捨選択?
パイモン:そうそう、それだ!とにかく、大事なポイントを抑えておくのが重要なんだよな!
演者を登場させず、傍白とセリフだけを流すのもそのためか?

→それは単純に、私たちチームメンバーが不足しているからです。
元々、各自が担当する仕事を終わらせたら、みんなは舞台に出て役者をやると約束していました…
あなたたちが「呪いの瞳に固まりて」で見たあのメンバーは、ゾシモス監督が自ら手塩にかけて育てた模範役者の「スーパー役者」です。
「スーパー役者」は私たちに演技を教えようと準備してくれていました。ただ、誰一人として自分の仕事を終わらせられず…結局「スーパー役者」が唯一の役者のままなのです。
とにかく、役者不足の問題は労働力の難題と同じか、それ以上に厄介なものでして!
パイモン:うわぁ…演劇ひとるやるにしても本当に大変なんだな。監督を務めるのも全然ラクじゃないってことか…
あのシズクちゃんもすごく寂しそうだ。機会があったら、慰めに行こうぜ!

④他のチームメンバーについて…
→ええ、ちょうど私もチーム全員を簡単に紹介したいって思っていたところです。私たちはゾシモス監督に触発されて以来、それぞれが毎日違う勉強をしてきました。
ただ、今の演劇チームの仲間たちはみんな…個性豊かな性格をしていて、彼らのことを話すとなると、この放送システムではあまりに複雑になりすぎてしまいます。
それに「エンジニア」もまだ対応した音声を処理しきれていません。
そのため、録音で説明することが今しばらく難しい状況です。どうか直接、彼らとお話ししてみてください。
パイモン:ん?待った、聞き逃すところだったけど、他のシズクちゃんって言ったか?
ー「音声処理」?

→……
(何やら頑張って動きで表現しているが、その動きの意味を読み解くのは難しい…)
パイモン:どうやら、この話になると「総監督」シズクちゃんからは言葉が出なくなっちゃうみたいだ…
仕方ない。こいつが言った通り、他のチームメンバーと話してみよう。
もし機会があれば、「エンジニア」にさっきの「音声処理」っていうのがなんなのかも聞いてみよう。

⑤忙しいところを邪魔してごめん!
→二人とも礼儀正しいですね!もし演劇について何か聞きたいことがあれば、いつでも来てください!