楓原万葉(かえではらかずは)

CV:島﨑 信長

稲妻より訪れし浪人。穏やかで優しい性格。年若くして様々な過去をを心の内に秘めている。自由奔放に見えるが自分なりの指針を持つ。(公式HPより抜粋)

プロフィール

誕生日:10月29日
所属:南十字船隊
神の目:風
命ノ星座:紅葉座
名刺:秋の紅葉狩り(あきのもみじがり)…「紅葉を吹く松韻の風。」
稲妻より訪れし浪人。今は璃月の「南十字」武装船隊と行動を共にしている。穏やかで浮世離れした性格、過去に経験した様々な出来事を心の内に秘めている。

キャラクター詳細

楓原万葉という人間に初めて会った時、ほとんどの人は「南十字」武装船隊の見習い船員だと思うことだろう。
それもそのはず、万葉は温厚な性格の持ち主であり、暇を見つけては詩を吟じ、人と会話する時も気ままに語るからだ。彼が稲妻幕府から指名手配されている危険人物であると誰が想像できるだろうか。
温厚な少年から繰り出される刃はとてつもなく鋭い。人の心を読むのが得意な船長の北斗でさえ、万葉を受け入れる判断を下すまで彼が百戦錬磨の強者であることを見抜けずにいた。
風と雨が、その少年の尖った部分を削ったのか、それとも彼が自身の尖った部分をわざと心の内に隠しているのか、それは誰にも分からない。

命ノ星座

★千山紅葉(せんざんこうよう)
★山嵐残心(さんらんざんしん)
★楓袖奇譚(ふうしゅうきたん)
★大空幻法(たいくうげんほう)
★万世集(ばんせいしゅう)
★血赤の紅葉(けっせきのもみじ)

天賦

★我流剣術(がりゅうけんじゅつ)
★千早振る(ちはやふる):「楓揺れ、神代の如く、散る紅葉。」
★万葉の一刀(まんようのいっとう):「刹那の光は世を照らし、一葉にて秋を知る。拙者がこの根の葉で壁を切り拓き、時代を問う者となるでござる――」
★相聞剣法(そうもんけんぽう)
★風物の詩吟(ふうぶつのしぎん)
★霞立つ松風(かすみたつまつかぜ)

神の目

早朝、霧のかかった崖とその小道、そこを万葉が一人歩いていた。
辺り一帯は静寂に包まれ、鳥の羽ばたきも虫の鳴き声もない。
打ち付ける波ですら寝静まってしまったかのように、風の音だけが聞こえた。その中で万葉は舌を出す、湿った重苦しい味を空気中に感じた。
雨が降る、そう万葉は悟った。
顔を上げ遠くを眺めると、視線の先に煙の立ち上る家屋がいくつか見えた。今夜はきっと宿にありつけるだろう。
万葉は家屋に辿り着くと、大雨が降ることをそこの家主に伝えた。最初は家主も半信半疑であったが、昼を過ぎたあたりから突如大雨が降り始める。
家主はこの旅人にいたく感心し、食事と寝床を提供してもてなした。
夜になり、窓の外は澄んだ空気で包まれていた。万葉は布団の上に寝そべり、雨が秋の葉を叩く音を聞きながら思いにふけっていた。
楓原家の財が底を突き、跡取りである万葉が旅に出てから、彼はいくつもの島を巡り、旅をする者の困難を数多と知ることになった。
稲妻の島々を行き来するには、本来海を渡る必要がある。しかし一人孤独に旅をする万葉は、自身の力のみで小舟を漕ぎ、ゆっくりと海の上を渡るしかない。向かい風や雷雨、数々の試練が旅を危険なものにしてきた…
心が「空」であれば、天地万物すべてが「空」となり、心が「浄」であれば、天地万物すべてが「浄」となる。
手には刀、心には道、それさえあれば彼は何も恐れず、詩を吟じながら自身の道を歩んで行ける。
そうして気持ちを新たにした彼は、満ち足りたかのように深い眠りについた。
翌日、鳥のさえずりで目覚めると、万葉の腕の中には光り輝く神の目があった。

ストーリー

キャラクターストーリー1

璃月の「南十字」武装船隊は一年を通してほぼ海に出ているため、船員たちは皆、異国の地を目にすることに慣れている。それどころか、旗艦「死兆星」号には他国出身の船員もいるほどだ。
その船員は「死兆星」号が稲妻の港――離島に停泊した時に加わった。
船長の北斗はその若者と親交があり、彼がやって来るや否や「こいつはしばらく船に滞在する、みんな面倒を見てやってくれ。」と部下たちに告げた。
船員たちは、北斗の人を見る目を信じて疑わない。それに、その稲妻人は武芸に秀でており、さらに天候の移り変わりを見抜く力を持っていた。そのため、たとえ彼の素性が分からなくとも、彼が船に滞在することを皆は受け入れた。
しかし、隠されたことを知りたくなるのが人の性というもの。船員たちは彼の素性を知ろうと、様々な口実を作って過去を探った。
「稲妻で作られた刀っつうのは、切れ味が半端ねぇって聞いた。身分が高ければ高いほど業物を持てるらしいんだが…お前の刀はどうなんだ?やっぱり凄いのか?」
「……」
ただ、返ってくるのは沈黙だけ。
いくら探ろうとも答えが返ってくることはなく、船員たちは次第に諦めかけていた。
しかし数日後、重佐という一人の船員が放った何気ない文句に対し、意外にも言葉が返ってきた。
「おい稲妻の、名前を言わないんじゃ、どう呼べばいいかわからんだろ…」
船員はタコだらけの手で汗を拭いながら、愚痴をこぼすように言った。
「姓は楓原、名を万葉と申す。元は浪人であった。拙者を受け入れてくれたこと、誠に感謝いたす。万葉と呼んでくれて構わぬでござるよ。」

キャラクターストーリー2

万葉は平民の出身ではない、彼はかつての稲妻における良家――楓原家の末裔である。
数々の一族が名を連ねる稲妻城で、楓原家は強大な力を誇っていた。しかし、時代とは移ろいゆくもの。万葉が家督を継いだ時には、楓原家は廃れた荒山のようにすでに衰退していた。
当時の万葉では手の施しようもなく、借金で屋敷は差し押さえとなり、家来は散り散りとなってしまった。しかし、彼は逆に胸をなでおろしたという。これを機に浪人となり、世を渡り歩くのもいいと思ったからだ。
山や竹林、自然の中を巡ることは万葉の夢だった。彼は幼い頃から、自然の美しさと趣を心地良く思っていた。
万葉にとって、自然は静かなものではない。それらはいつも独特な言葉で心情を語っているのだ。
風が突如止み、すべてが静まり返る。即ち空が涙を落とす前の静けさ。澄んだ泉が跳ね上がり、地面が揺れる、即ち大地の怒りの表れ。
これらは自然が彼に授けた特別な感性である。万葉は生来、名声や誉を追い求めるような性格ではない。一族の負担が肩から下りたからこそ、気ままに旅へ出ようと、そのように考える人間だった。
こうして、中庭の落ち葉が風に乗って空へ舞うように、万葉は旅に出た。

キャラクターストーリー3

旅をするには、ある程度の技能が必要である。風の音を聞き、雲を眺めることは、万葉の十八番だった。
稲妻城を離れた後、万葉は各地を旅した。旅に出てからというもの、何もかもが一変した。天と地、山と海が彼の最も親しい住み家となり、雲の下を歩きながら風と水の音を聞くことで、身も心も癒されるようになっていった。
旅の途中で見聞きしたものは、旅をより一層新鮮で刺激あるものにした。そのような心境の中、万葉は南方のとある山を訪れた。
初夏、雨の多い季節、山道はぬかるんでいた。日が暮れていくのを見て、雨をしのげる場所を探していた万葉は、道の先に小さな小屋があるのを発見した。
旅の途中で偶然出会い、行動を共にしていた商人は、その小屋を見るなり興奮して甲高い声を上げた。「おい、見ろよ万葉!泊まれる場所があるぞ!」
しかし、万葉は黙っていた。しばらくして、万葉が口を開く。「拙者の意見を聞くのであれば、行かないことをお勧めするでござるよ。」
雨に濡れたくなかった商人は、万葉を置いて一人小屋へと駆け出す。
商人が戸を叩くと、中から美しい女性が現れ、彼を小屋の中へ招き入れた。香りのよいお茶、美味しい食事、暖かい布団、それらすべてを用意してくれた。
あまりの心地良さから、商人は食事をしている内に眠くなってしまい、そのまま眠りについたという。
目を覚ましたのは夜明けと同時だった。頭上にあったはずの屋根はどこかに消え、陽の光が直接顔に当たっていた。微笑みながら自分を見下ろす万葉が商人の視界に入る。
商人が口を開けて言葉を発しようとした瞬間、大量の木の葉と泥が口の中から吐き出された。暖かい布団などどこにもなく、あるのはぬかるんだ地面だけ。
「家屋のある場所では、風の音が他より小さくなるのでござる。しかし、あの小屋を前にしても、風はいつも通り吹いていた。拙者が思うに、おそらく化け狐による仕業だったのでござろう。…やはり旅をする時は、風の音に耳を傾け、目を見張ることが大切でござるな。」万葉は笑いながらそう言った。

キャラクターストーリー4

万葉は旅の中で数々の友と知り合ってきた。その中でも、ひと際強い絆で結ばれた者と、しばしの間行動を共にしていたことがある。
しかし、万葉とその友の目的地は異なっていた、旅の途中で二人は別々の道を行くことになる。
偶然の出会いではあったが、心の通ずる友であった。一度は別れたものの、またいつか会えるだろうと、万葉はそう思っていた。
だが、後に起きる出来事により、万葉のその思いは無残にも瓦解する――神の目を狩り尽くす「目狩り令」が将軍により下されたのだ。
万葉をはじめ、「神の目」を所有する者たちは皆、恐怖を感じた。彼らは身を隠しながら日々を過ごした。
そんなある日、万葉は耳を疑う話を聞くことになる。それは、ある人物が「御前試合」に挑もうとしているというものだった。そして、その人物とは万葉の友。
敗者は将軍によって罰せられるのが「御前試合」である。万葉の友は強者に勝つため、そして勇猛さとは何かを世に示すため、危険を顧みず御前試合に挑むことを決心したそうだ。
しかし今の時世、「御前試合」を仕掛けた本人が敗れれば、将軍の下す雷により命を落としてしまうかもしれない。
普段、冷静さを欠くことのない万葉でさえ、その時は動揺を隠せなかった。刀を持ち、天守閣へと乗り込む万葉。だが、時はすでに遅く…
刀は折れ、神の目は抜け殻となっていた。断腸の思いでその場を離れる万葉であったが、将軍に目を付けられ幕府のお尋ね者となる。
それ以降、万葉は幾度となく戦いに巻き込まれることとなり、生活は一変してしまう。
戦うことを恐れはしなかった、ただ延々と続く果てのない戦いに万葉は虚しさを覚えていた。
だが、彼は友を助けるため行動したことを決して後悔していない。自分を残し、勇猛な英雄として世を去った友を責めることもない。しかし…
「仁義を貫くためには、こうも他者と争わねばならぬのでござるか。」

キャラクターストーリー5

現在、万葉は「南十字」武装船隊の一員として、海上を旅している。
時に厄介事に見舞われることもあるが、「南十字」の船員たちのおかげでそれらも難なく解決ができている。
「死兆星」号の高い見張り台の上に座り、紺碧に染まる海と空を眺めながら、ようやく過去の日々を振り返る整理がついた。
刀を振り、自らの名誉を勝ち取る――武士たちは皆、そうした激動の生涯を望んでいる。
しかし、それらの中には欲望に駆られ「仁」や「義」を蔑ろにし、刀を使って果てのない憎しみに駆られる者も存在する。
世界は生きとし生けるものすべてに血肉を与え、神はその命を守ってきた。だがそれは決して、人々に刀で争わせるためではない。
己が持つべきは、人を殺す剣ではなく、人を活かす剣でなければならない。
武士の一生を懸け、そのただ一つの信条を守る、それが自らの歩む「道」。
そんなことを考えているうち、万葉は詩を書きたくなり、その言葉を座右の銘として残そうと思った。しかしその時、甲板から不満げな声が聞こえてくる。
「万葉、見張り台で空ばっか眺めてないで、降りて手を貸してくれ!」
操舵手の海龍が彼を呼んでいた、座右の銘についてはまたの機会に考えるとしよう。

神の目の抜け殻(かみのめのぬけがら)

あの大戦の中、「神の目」が一瞬光ったことに万葉自身も驚いた。
誰かの手を借り、再びこの「神の目」に光を灯したいと思ってはいたが、まさか最終的に自分の手で灯すことになるとは思ってもいなかったからだ。それはまるで、かつての友が後ろから支えてくれているかのような感覚だった。
「神の目」の抜け殻はそれ以外にも、万葉に様々な出会いをもたらした――
抵抗軍に迎え入れられ、姉君に救われ引き取られた。そして、噂の旅人にも出会うことができた…
この世に生きる以上、波乱に満ちた経験をすることもあるだろう。しかし、恵まれた出会いというものは確かに存在する。
山道のように勾配が厳しく、苦難に見舞われようとも、いつの日か雲の上へと至る時は必ず来る。それが人生というものなのだ。

キャラクター関連

挨拶

●初めまして…:「雨ふる風の中、刀を持ちて裸足で歩く」…拙者は楓原万葉と申す。四方を彷徨う浪人でござる。同じ旅路をゆく者同士、共に歩もうではないか。
●世間話・自然:これほど美しき景色を見れば、自ずと旅がしたくなるものであろう?
●世間話・草笛:手元に葉があるのなら、拙者が草笛で一曲奏でよう。
●世間話・剣技:雨ふる風の中、ふるさとを思う…拙者と故郷のつながりは…もうこの刀のみでござる。
●雨の日…:大雨の中を歩けば、精神が研ぎ澄まされる。しかし雨が止んだあとは、急いで服を乾かした方がよいでござるな。
●雷の日…:海を渡る時の雷雨と比べれば、この程度は意にも介さぬ。
●雪の日…:雪は好きでござる。雪が降った後の世界は静かで、誰にも夢を邪魔されずに済む。
●晴れの日…:雲一つなし、実に心地好い晴天よ。
●おはよう…:早朝に聞こえる鳥のさえずり、大自然からの恵みでござるな。
さあ、参ろう。拙者たちの旅路も始まるでござるよ。
●こんにちは…:正午の日差しは、居眠りをしてしまいたくなるほど心地好い。休む場所を探してみてはどうでござるか?
●こんばんは…:上に見えるは月、耳に聞こえるは風、杯にあるは酒、心にあるは安らぎ…ご機嫌いかがでござるか。
●おやすみ…:風が止んだ…
静かな世界、休むのに最適であるな。では、また明日。
●誕生日…:ふぁ…誕生日だと知って、新しい詩歌を書いたでござるよ。ただあまり心得がなく、何日もかけて途中までしか思いつかなかった。とりあえず、これをお主に贈ろう。
「歳月や、雲の赴く、誕生日」…ん、待った、何か思いついたでござる。続きは…「祝いの日には、異郷の友と」、どうであろうか?
誕生日おめでとう、今日は一緒に甘味でも食べにゆこうではないか。

自己紹介

●楓原万葉自身について・航行:実は、大海も毎日が荒波というわけではないのでござる。天気がよい日は、月光が海面を揺れ、魚群が船の周りを泳ぐ。船首から遠くを眺めれば、この旅も価値のあるものだと思える…唯一残念なのは、船員の歌声がうるさいことでござるな。あやつらは眠らなくても平気なのであろうか?
●楓原万葉自身について・武家:楓原家はかつて有名な武士の家系であったが、拙者が跡を継いだ時にはすでに、武家の名以外は意味のないものとなっていた。しかし拙者からすれば、それくらいがちょうどよい。武士に裕福な生活などいらぬ。拙者たちに必要なのは詩歌と美酒、そして手中にある刀のみでござるよ。
●出航について…:天気のよい日は、海に行ってみてはどうでござるか?
●本音について…:拙者は飾り気のない性格をした人が好きでござる。やはり、思っていることは心の内に秘めず、直接言った方が快いものだ。
拙者は万物の音が聞こえる、もちろんお主の声も。
●「神の目」について…:神の目は力の「根源」ではなく、力の「証明」であると拙者は思う。神の目とは、前へ進みたいと思う人々の願い。拙者たち武士にとってのそれは、いつの日も手中にある刀のみなのでござるよ。
●シェアしたいこと・竹刀:術を学びたいなら…ふむ、これを持つとよい。先ほど作った竹刀でござる。これで打ち合えば、傷を負わずに済むであろう。
●シェアしたいこと・カエデ:「奥山に、紅葉踏み分け、鳴く鹿の、声聞くときぞ、秋は悲しき」…拙者はカエデが好きでござる。しかし、カエデが紅に変わる時は、いつも別れが伴う…
●興味のあること…:カモメよ、鳴くでない。今日から拙者も同じく、漂流者なのだぞ。
●楓原万葉を知る・1:拙者のことを知りたいのか?見ての通り、どこにでもいる流浪武士でござるよ。
●楓原万葉を知る・2:拙者は耳が優れていて、様々な音が聞こえる。例えば風が山を越える音、雲が散りゆく音、森で小狐がリンゴをかじる音、カニが泡を吹く音…これは自然と万物が拙者に与えた恩恵、いつでも危険を事前に察知することができるでござる。
●楓原万葉を知る・3:小さい頃は雨が好きであった。あのザァザァとした音を聞くと心地好い夢を見る。しかし今となっては、雨に対する感情も複雑になったでござる…雨の音は今も好きなのだが、黒雲を見かけた時は「今夜、泊まらせてくれる心優しき方はいるであろうか」と心配になってしまう。濡れた服で雨の音を聞いても、くしゃみで雰囲気が壊されてしまうでござるよ。
●楓原万葉を知る・4:拙者はあまり同じ場所には滞在しないでござる。長く滞在すれば「自然」との間に隔たりが生じ、刀が鈍ってしまう。遠くへゆける今のうちに、様々な場所にゆき、色々な人に会ってみたいでござるな。
●楓原万葉を知る・5:心配はいらぬ、いつの日かお互い違う場所に赴こうとも、必ず世界のどこかでまた会えよう。人の「縁」とは、そう容易く切れるものではないのでござる。
●趣味:正午の日差しで温かくなった岩に横たわり、目覚めた後はぶらぶらと。刀を持っていれば、拙者はどこにでもゆけるでござるよ。
●悩み:嵐がくる時は、「自然」の音もざわつく。拙者も耳鳴りがしてしまうほどに。もしそれが夜であれば、そうそうに眠れぬ。少し困っているでござる。
●好きな食べ物:海を渡る時、最も容易く入手できる食材は魚肉でござる。魚をどう美味しく調理するか、海を冒険する者なら、みなが考えることであろう…機会があれば、拙者の腕前を披露してもよいぞ。
●嫌いな食べ物:拙者は粗造りしたものがあまり好みではない。拙者からすれば、ただの魚であろうと、しっかりと焼いた方が旨味がある。食事というのは心身を安らげるもの、妥協していてはならぬであろう?
●突破した感想・起:この刀、より鋭利になったでござる。
●突破した感想・承:雪が地面に落ちる音…今の拙者は、それすらも聞こえるようになったかもしれぬ。
●突破した感想・転:海の波は強い、拙者ももっと強くならねば。
●突破した感想・結:世を渡り歩けば、自ずと悩みも多くなるもの。お主との出会いは、拙者に、武道と心の成長をもたらした。今後の人生もきっと、よいものとなるであろう。

関連キャラクター

荒瀧一斗:聞いた話だが、お前が天守閣から逃げた時、あいつが「無想の一太刀」を受け止めたんだよな?カッコイイぜ!いったいどうやってやったんだろうな。考えてもみろよ、あいつは没落した武家、俺様は没落した鬼族…ある意味、俺様はあいつと同じだ!ガハハッ、だったら、次の一太刀は、俺様がお前の代わりに受け止めてやる!

雲董→劇を観るのがお好きな外国の方もたくさんいて、楓原万葉さんはその中の一人です。文化的な側面を持つ劇であろうと、武道劇であろうと、彼はいつも静かに観ています。規則をきちんと守ってくれる、とても良いお客さんなんですよ。

神里綾華:稲妻に住む者なら、「白鷺の姫君」の名を聞いたことがあろう。神里家のお嬢様で、ほぼ完璧に近しい御仁でござる。しかし、拙者は彼女とあまり交流がない、彼女は稲妻に対してどのような考えを持っているのであろうか?

神里綾人→楓原家はかつて神里家の配下にありました。我々の先祖は彼らを守り抜くことができませんでしたが、私の代になっても彼に目をかける責務は残っています。一族を復興させることはできなくとも、天領奉行の追跡から逃がすことくらいなら可能でしょう。

九条裟羅・態度:御前試合で拙者の友人を負かした彼女の実力は認めているでござる。しかし、それほどまでの力を悪行に使い、九条軍を率いて「神の目」を回収するなど、拙者は決して許さぬ。

見直し:なるほど…どうやら彼女は自らの信念があったのだな。ただこの一件が終わったあと、「九条」家の繁栄がこの先も続くかどうかは不明であるが。

ゴロー:拙者が指名手配されていた時、抵抗軍が拙者を助けてくれたのでござる。ゴローとはその時の短い付き合いであったが、彼のことは深く印象に残っている。彼は言いたいことを真っ直ぐに言う性格で、部下と共に喜びや悲しみを分かち合い、友のために犠牲をいとわない。だから出者は、彼とは気が合うのでござるよ。

→俺は様々な浮浪人を見てきたが、万葉はその中でも、間違いなく一番特殊な存在だ。あいつはどこにも留まらず、まるで風のようにいつも周りの人に何かをもたらしてきた。万葉と共に戦っていた時、俺はあいつから「洒脱」というものをいくらか学んだのさ。とにかく、俺と万葉は相性がいいんだ!

珊瑚宮心海:拙者が抵抗軍にいた頃、周りの者はみな珊瑚宮殿を心から慕っていた。彼女は兵力を大事にしている、死傷者の出る戦法はほとんど使わず、いつも最小の代価で勝利を勝ち取るのでござるよ。うわさでは、海祇島の政務と外交も取り仕切っていると聞いたが、本当に一人ですべて行えるのだろうか…

→万葉さんは抵抗軍に在籍していたことがあります。ゴローととても仲が良く、2人並んで戦うことも多かった印象がありますね。浮世離れした性格で、束縛されるのが苦手な彼ですが、軍にいた頃はすべての規律を厳重に守っていました。私から見て、彼は素晴らしい剣士であるだけでなく、非常にしっかりとした性格の持ち主だと思います。

★鹿野院平蔵:拙者の友人であるこの探偵は、普段は洒脱で気ままな振る舞いをしている。しかしいざ事件となると、彼の周りを取り巻いていた風は、鋭い気となって集まる。まったく、感心せずにはいられないでござるよ。

→共通点…万葉はとても頼もしいよ。彼からヒントをもらうと、まるで宝石箱をひっくり返したみたいに、床一面の手がかりが手に入るんだ。僕も彼みたいな自然に対する感知力があったらな…分かった!きっと彼にとっての「風」は、僕にとっての「勘」みたいなものなんだよ!

招待…ホントに残念!目狩り令が廃止されたおかげで、堂々と彼を逮捕できなくなっちゃった!でも、これってつまり…これからは堂々と彼を天領奉行に招いて、一緒に事件についての議論ができるってことだよね!

★放浪者(スカラマシュ)→楓原家の末裔?それってつまり…ほう?彼にも風元素の「神の目」が…しかも、雷電将軍の一太刀を受け止めたって?ふふふっ…ハハハハハッ!

北斗:北斗の姉君は拙者の恩人。稲妻から逃げ出した拙者を、姉君が引き取ってくれた。拙者が一番苦心していた時期に、稲妻へ戻る勇気をくれたのだ。彼女は、拙者と周りにいるすべての船員が背中を任せられる戦友なのでござる。

→万葉が天守閣の外で雷電将軍の一振りを受け止めたそうだな、やるじゃないか!戦争が終わった後、あいつはアタシらともうしばらく同行したいと言い、南十字船隊に戻った。もちろん、アタシは大歓迎さ。だが、いつの日かあいつが一人で旅に出ると言うのなら、その時はいい酒を用意して見送ってやる。はははっ!

宵宮:以前、彼女が姉君に頼んで花火を璃月まで運んだことがある。その時は拙者が荷を下ろした、が…大変重かったでござる!彼女以外に、あのような大きな花火を作れる者などいないであろう。

→うちって考えなしやさかい、思うたことをすぐ口に出してしまうんや。逆に思慮深い人は自分の事を語らずに、昔の詩とか、道沿いの景色のことしか言わへん。花鳥風月は語れても、目の前の現実については口をつぐむ。あいつもきっと過去に何かあったんやろなぁうんうん、よう分かるでぇ。

雷電将軍:稲妻を離れた後、何度も自分の胸に聞いたでござる。雷電将軍に対する拙者の不満は、あの御前試合から生じたものなのか、彼女が友に下した一振りが原因だったのかと。
拙者は考えた末、それは違うと分かった。拙者の友は決闘の場で堂々と死した、雷電将軍のあの一振りは間違っていたとは言えぬ。彼女に対する不満は、「目狩り令」からくるものだ。何人たりとも他人の願いを剥奪する資格などない、たとえそれが「神」であったとしても。

関連NPC

香川:珊瑚宮の兵士…①修行?→一理ある。
→そうだろ。昔、髪が少し赤い武士も同じことを言っていた。
…全く同じ意味で言ったわけではないと思うが、おそらく彼も俺と同じように自然を愛していたのだろう。
しかも、彼は俺よりもずっと優秀で、風を見ただけで次の天気を予測することができる。究極まで修行したと言っても過言じゃないだろう!
自然はとても美しい…俺ももっと修行しなければ。

小月:③楓原万葉について…
→ん?なにその言いにくい名前…あっ!知ってる!あの赤い服を着た外国のお兄さんでしょ?
彼はいつも一人で座ってて、難しい言葉を口にしてるよ…でも、あの外国のお兄さんの天気予報は、自分にも負けないものだって、六石おじさんが言ってた。
それにこの前、葉っぱを吹いて音を聞かせてくれたんだ。葉っぱで音楽が奏でられるなんてすごいよね!
だから、きっといい人だと思う。うん!

安田:①あなたは…→毎日そうしていて飽きないの?
→まあ、若いのたちには分からないか。見慣れた風景でも、変わるものがあるんだ。細かな味の変かも趣があるというものだ。
例えば以前、この近くの楓で赤い服を着た若者に会ったことがある。年は若いが、風や雨に対する感覚はすごいものだった。彼が教えてくれなかったら、屋外に干していた服も濡れてしまっただろう。
それに、お前さんのような外国人は見慣れない。私が外で散歩していなければ、お前さんのような珍しい者には会えなかっただろう。はははっ!

山田:商人…①何してるの?→あれって…
→「目狩り令」が発令された後のことよ、当時、自分の力を見誤った人が、「目狩り令」を執行する天領奉行に「御前試合」を申し込んだの。
結果は当然、軽擦に挑戦した人が惨敗。最後は将軍様の神罰で制裁された…はぁ、今思い返してみても惨烈だった…
だけど、予想外でびっくりしたわ。負けた人が落とした「神の目」を、現場に乗り込んだもう一人の若い人が奪っていったの!
あの神の目は将軍様の神像の一部になるはずだったのに、どこぞの知らない浪人に奪われるなんて…まったく、不吉ね。

関連エピソード

籠釣瓶一心(かごつるべいっしん)

★遠い北国で造られた名刀。かつて「一心」という言葉のために、帰郷の途上、無数の罪に染まった。

★「一心」の名を冠する血の色をした長刀。優れた切れ味を持つが、不吉な色合いである。
水に満ちた隙間だらけの竹かごを、その水を一滴も漏らさず真っ二つにできるという。

刀には、茎から先端にかけて、霊が宿っていると世の人は云う。
つまり、「祟り神」が作った刀には、当然怨霊が宿っているのであろう…
真紅の名刀「籠釣瓶」は、ついに惣領にはなれなかった匠、赤目兼長の作品である。
しかしこの刀は稲光と玉鋼の地ではなく、雪原地帯の北国で鍛造された。
月明かりの下で刀身を見ると、妖しい紅の刃文が水のように流れ、まるで郷里を離れた者の血と涙のようである。

「『祟り神』なるもの、元は大悪なりーー浮世への憎悪を溜め込むものなのだ。」
「刀は大悪の武器。悪がなければ殺すことはできず、恨みがなければ、血の色を理解できない。」
「『一心』とは雑念を捨て去り、純粋な目的のために鍛造を続けること。」
「つまり、生に対する憎しみを糧にして、生き物を真に斬ることのできる刀を鍛え上げることである。」

赤目一門「一心」への執念から、「人斬刀」を極め続けてきた。
その結果、弟子の多くはひねくれ者となり、短命だった。身も心も大毒に侵され傷跡だらけだったのだ。
赤目の門下生が鍛造した刀は、それ故に切れ味に優れるが、魔性が宿るが故にやがて役人から「劣悪」と判断された。
そのため、赤目実長の「一心伝」惣領の職は官府によって取り上げられ、三代も続かず終わってしまった。

その後、赤目兼長は傾奇者の事件に巻き込まれ、大逆の罪を犯してしまう。
彼は名前を変えて雪国へと旅立ち、やっとのことで生きる術を見つけたのであった。
逃亡する「楓原」は、「一心伝」が刀に酔う者たちからの喝采を受けるようにと願うばかりであった。
しかし匠も「祟り神」も刀と同じで、所詮人の使うものや名に過ぎない…

「『一心』などという虚名のために半生を無駄にしてきたが、念願かなって俺も『楓原』になってしまった!」
「ははっ、まあいい。氷雪で鍛えてきたこの刀が、虚名のように脆くないことを祈る…」

楓原一族は知識が豊富で、その作には真砂丸の気骨が見られる。丹羽一族は仁義に厚く、刃の焼入れに長けている。
赤目一門は「一心」への執念から、「人斬刀」を極め続けてきた。
雪原に埋葬されたその時も、逃亡者は名刀一振と楓原の名が無事故郷に還り、感嘆されることをただただ願っていた…