神里綾人(かみさとあやと)

CV:石田彰

社奉行神里家の現当主。神里綾人は常日頃より綿密な計画を立てることで、自身の目的を果たす。だが、彼が今もっとも重視する「目的」が何なのか、それを知る者はほとんどいない。(公式HPより抜粋)

プロフィール

誕生日:3月26日
所属:社奉行
神の目:水
命ノ星座:神守柏座
名刺:細波(さざなみ)…鏡面は椿の花を映し、清流が波を寄せては返す。
若く有能な社奉行神里家の現当主。穏やかで礼儀正しく、物事をそつなく処理する。

キャラクター詳細

三奉行の一人――社奉行神里家当主、神里綾人の名を稲妻で知らぬ者はいない。しかし、優雅で心優しい「白鷺の姫君」綾華とは違って、兄・綾人に対する民衆の認知ははっきりとしたものではない。人々はただ、彼が幕府の重鎮であり、名門貴族の当主であることしか知らないのだ。彼の詳細について聞かれた時、誰もが皆口をつぐんでしまう。
ある者はこう言う――「社奉行が主催する祭事や催しは、少しも手抜かりがない。それに、近隣住民の面倒もよく見てくださる。きっと奉行様の苦労あってのことだろう。」
しかし、またある者は言う――「ちっ、官界には公にできないもんが数多くある。裏のやり口を知らなけりゃあ、高官になんてなれないのさ。」
ただ、それらの言葉を神里綾人本人は気にしていない。
「私はただ…将軍様の下で真面目に仕事をし、職務を全うする役人に過ぎません。」

命ノ星座

★鏡華風姿(きょうかふうし)
★世に源泉ありて(よにげんせんありて)
★無意弄花(むいろうか)
★細流厭わず(さいりゅういとわず)
★万水一露(ばんすいいちろ)
★濫觴無底(らんしょうむてい)

天賦

★神里流・転(かみさとりゅう・てん)
★神里流・鏡花(かみさとりゅう・きょうか): 「一体いつから、手応えを感じていたように錯覚していたのですか?」――武芸だけでなく、計略に関することも同様である。しかし、他の二つの奉行に座している当主の面子を立てるためにも、この言葉は言うべきではない。それゆえ、これを聞いたことのある人はトーマ、一斗、綾華の三人だけである。
★神里流・水囿(かみさとりゅう・すいゆう): 「見えましたよ。この静水の中、貴方の脈打つ心の波紋が。」
★峰を纏いし清滝(みねをまといしせいりょう)
★満ちゆく破月(みちゆくはげつ)
★日常茶飯(にちじょうさはん)

神の目

何年も前のある夜のこと。病気で寝たきりだった父が突然、綾人をそばに呼んだ。
その夜、病で疲弊していた今までと比べ、父の様子は少し違っていた。ただ、厳かな表情をしてはいるものの、彼の目に浮かんでいる心配の色は隠せていない。どうにか気力を振り絞り、父は綾人に聞く――「今日の修行は終わらせたか?」「夕食はしっかりと食べたか?」「剣術の修行に進歩はあったか?」
綾人がそれに一つ一つ答えると、父は満足気に微笑みながら頷いた。しかし、すぐにまた顔に陰りが差す。何かを言いたいのに、言えずにいるようなそんな表情だった。
長い席躇いの後、母の憂いに満ちた眼差しを受けて、父は重々しく口を開いた――
「綾人、これを…覚えておきなさい。この先、神里家がどのようになろうと、綾人は私たちの長男であり、綾華の兄であり、そして神里家の紛うことなき後継者だと。」
安心して休んでいただくよう父に伝えた後、綾人はゆっくり寝室へと向かった。
扉を開けてすぐ、光り輝く「神の目」が文机の上にあることに気付いた。
綾人は幼少の頃、「神の目」とは神の眼差しを象徴しており、人々の願いに応じて生まれるものだと聞いた。
何か大義があるわけではない。ただ、一族が末永く繁栄し、家族の安寧を守ることこそが、幼い頃より綾人の志すものである。
「神の目」がこの時分に現れたということは…彼が責任を担うべき日が来たということなのかもしれない。
そこまで考えを巡らせると、綾人は使用人に明かりを点けさせることなく、文机の前に正座した。
様々な事柄が、まるで渦潮のように彼の脳裏をよぎる――
父は重い病を患い、母も体調が芳しくない。一族には当主もおらず、政敵たちは神里家の地位と権力を狙っている。
妹はまだ幼く、心安らかな成長のためには己が身を賭して事に当たらねばならないだろう。幕府官界はまるで暗礁に囲まれた海域、何をするにも慎重でなくてはならない…
代々神里家に仕える「終末番」も当然見捨てることはできないだろう。神里家が衰退する中、周りにいる使用人にまだ信頼できる者がどれだけいるのか…
それから異郷出身のトーマについても。彼は友人であり頼りになる存在だが、低迷する神里家に対して本当に何も企てはしないだろうか…
乱雑に存在する事柄すべてが、綾人の脳内で整理されていく。その情報の渦の中心にあるのが、彼の変わらぬ信念だった――
未来のため、家族の安寧のため、使えるものは手段を問わずすべて使い、邪魔するものは一切の代価を惜しまず排除する。
その夜、室内には明かりが点くことなく、神の目だけが彼に付き添う唯一の照明となった。
黎明が訪れ、その日、最初の光が窓から文机に降り注いだ時、すべてを迎え入れる準備を終えた一族の若き長男がそこにはいた。

ストーリー

キャラクターストーリー1

稲妻名門の長男である神里綾人は、生まれた時から愛されて育ってきた。
両親は執務で忙しく、常にそばにいるわけではなかったが、それでも彼の面倒をよく見ていた。もちろん、日頃から「坊ちゃま」に色々と気を配ってくれた者も数多くいた。
年を重ねて少し大きくなると、綾人は父の求めに応じて、一族の「後継者」に足る能力を基準とし、複雑で難解な勉学に励んだ。
しかし、負担の大きな政務と一族復興の重圧から父は過労で重病を患い、不幸にも早くに逝去してしまう。
まだ年若かった綾人は、一族の地位が危機に瀕している中、権力争いの渦中へと身を投じることになったのである。
当時、まだ駆け出しであった若き青年に期待の目を向ける者など誰一人としていなかった。神里綾人は裕福な家で育った貴公子から、巷で噂される「神里家の可哀想な坊ちゃん」、そして政敵からは鼻で笑われる「見込みのない小僧」と呼ばれるようになった。
だが、その者たちの考えが間違いであったと、時間が証明することとなる。
当主の跡を継いだ神里綾人は、並々ならぬ大胆さと一流とも言える手腕によって、神里家の衰退をくい止め、一族の地位をより確固たるものにしたのだ。
手が回らなくなるほどの激務や悪意の潜んだ欺瞞、至る所に蔓延る論謀…彼はそれらすべてを払いのけ、さらには自らに有利に働くよう利用した。
時が流れ、幕府と民から寄せられる社奉行神里家への声誉は、ますます高くなった。
今の神里綾人は紛うことなく、稲妻名門の筆頭格たる神里家の「当主」であり、要職に身を置く「社奉行様」だろう。

キャラクターストーリー2

社奉行は鳴神の祭祀を司り、また文化や娯楽活動の管理をしている。神に通じ、民衆と心を通わす、筆頭格に恥じぬ存在だ。
無論、携わる領域が広まれば、仕事の量が増えるのは必然のこと。
ただ幸いにも、妹の綾華が兄に代わって家業の大半を引き受け、社奉行と民の間でされる交流をほとんど担ってくれている。そのおかげで、綾人はより政務に専念できるようになった。
幕府の役人との交渉は簡単なものではない。所属する奉行、一族、立場、そのすべてが各々で異なっている。一つの事柄に対して関わる者が多ければ多いほど、それを遂行するのは困難になる。
綾人の強みは、それら事柄の対処に長けているところだ。彼からしてみれば、人の行動はすべて利益に準じたものであり、要所さえ押さえていれば、相手を妥協させることができるという。
標的に狙いを定め、相手を自分の理論に引き込む。そして建前を織り交ぜながら諭し、少しばかりの恩を売れば大方の問題は解決する。
もし仮に相手が考えを変えない頑固者であっても、より強い勢力を引き合いに出して制圧すればいい――どれだけ地位が高く、尊大に構えていようとも、天の威光を揺るがせる者などいない、そうは思わないだろうか?
教養があり、礼儀を知る神里家当主は、やがて幕府の中で高い名声を手に入れた。
「これは…なかなかに難題だな。社奉行様に聞いてみたらどうだ?」
人々は常々そう口にする。
ただ、数多の手段を持つ綾人ではあるが、いつでも手を差し伸べるというわけではない。
すべての事柄が社奉行と関わっているとは限らないからだ。その上、他の勢力の僅かな利益のために、神里家を巻き込むのは割に合わないだろう。
大半の場合、綾人が熱い茶を手に持ちながら微笑みを携え、相手を立てつつ話に付き合うだけに留まる。
「まあまあ、長岡様、そう腹を立てる必要はございません。皆さん将軍様のために動こうとしているのです。他意など誰も持ってはいません。腹の内を明かして話し合えば、必ずや共に解決できるでしょう。」

キャラクターストーリー3

その身分と仕事の制限から、神里綾人が人前に姿を見せることはあまりない。町中を出歩く時間も滅多に取れないほどだ。ただ、それら制限は彼の新しいものを追求することへの妨げにはならない。
――朝起きて剣の稽古をしていると、たまに八重堂の者が門の外からこちらの様子を伺っているのが見える。どうやら、また「報告の作業」に来たようだ。そんな時は気付かぬふりをして、彼女がどのような新しいサボり文句を口にするのか聞く。機会があれば、それを「さりげなく」八重宮司に伝えるのもいいかもしれない。
――天守閣へ足を運び、時代後れの頑固者たちと会合をする際、発言を急ぐ必要はない。いい歳をしながら顔を赤くし、些細な利権や利益で争っているのを見るのは、実に愉快だからだ。
――町の辺りまで来て、ふと独特の感性を持つ屋台があることを思い出す。新しい料理はないか、商売はうまくいっているかを店主に尋ね、新商品を試しに買って味見をする。それが興味深いものであれば、家の者にも少し持ち帰る。
――近ごろ花見坂一帯でよく見かける鬼族の青年は、虫相撲の腕があまり達者ではないようだ。親切心から少し励ましの言葉をかけてやり、彼を立ち直らせる。何気ない雑談の中で、この赤鬼が「綾人」という名が何を意味するのか知らないことに気付いた…だがそれでいい、改まって説明する必要などない。
――帰り道、鎮守の森を歩いていると、妖狸にいたずらされている通行人を偶然見かけたため、その幻を見破った。もしも今後、妖狸たちの変化の術がより熱練されることになったら、自分に感謝してほしいものだ。
――たとえトーマほど有能な者でも、タ食の献立が思い浮かばない日がある。そんな時には、鍋遊びを提案する絶好の機会だろう。綾華は毎回、予想だにしない食材を入れてくる。さすがは自分の妹。
これらすべてが、社奉行様の楽しみなのだ。

キャラクターストーリー4

執事と家司の尽力により、神里屋敷は内も外も整然としている。しかし、ただ一か所を除いて――
神里綾人が使用した後の文机は、いつも散らかっているのだ。
無造作に広げられ、そのまま伏せられた本。雑多に積み重ねられた大小様々な書類。使用後の硯と墨汁も片付けられておらず、文机の下には将棋の駒や紙札が散らばっていることもある。
当主様が執務を終えると、使用人たちは毎回、文机や書斎の片付けに時間を費やすことになるという。
その時、乱雑に置かれた紙の間に小さな便箋が挟まっているのをよく見かける。手に取ってそれを見てみると、便箋の筆跡はすべて異なり内容も様々。
「若、家来からまた新鮮な花が届きました。花瓶を置くために机の一角を少し片付けておいたので、また倒してしまわないようお気を付けください。」
「当主様、本日は鳴神大社の巫女がいらっしゃいました。宮司様からお願いがあるそうです。とても重要なことらしく、離島の一部地区の収用に関する内容のため、神社へとご足労いただきたいとのことでした。」
「奉行様、『百代』未だ枯れず。枝はまだ伸びております、ご安心を。」
「お兄様、この間、旅人さんと一緒にお祭りへ行き、新しい料理を覚えました。旅人さんが異国からいらしたことを考慮して、料理に手を加えるべきか迷っています…お兄様はどう思いますでしょうか?」
「当主様、使用人たちではこの件を口にする勇気がないようなので、この婆やからお伝えさせていただきます。食べたいものがあれば、どうぞ何なりと家司にお申し付けください。勝手に厨房の食材を使うのはどうかご遠慮いただきたく存じます…当主様に料理をさせるわけにはいきません。皆が困惑してしまいます。」
神里綾人は多忙なため、朝早くに出て、夜遅くに帰ることが多い。彼に会えない時、神里屋敷ではこのようにして彼と連絡を取っている。
これは綾人が考えた方法である。神里家ではこの小さな便箋が、屋敷全体を支えているのだ。
ただ残念なことに、この方法を使うと元より散らかっていた当主様の机が、さらに散らかることになる…しかし、気にすることはない。これは些細な犠牲に過ぎないのだから。

キャラクターストーリー5

稲妻では、とある柏木の葉を神に捧げて祈ることがある。
ただ、神を祀る儀式は稲妻に数多とあるため、規模の小さいものはよく見過ごされてしまう。
もう随分と昔のことだが、綾人には今も忘れられないことがある。それは母から聞いた話だ。その柏木は常緑の高木であり、葉は針状ではないらしい。
葉は大きく、葉脈もとてもくっきりとしている。新たな葉が芽吹いても、古い葉が色褪せることはない。
そのため、それは「繁栄」を意味し、古くは食べ物を捧げる際の器としてよく使われていたそうだ。
現在では料理の盛り付けに葉を使うことはなくなったが、柏木の葉を捧げる習慣はそのまま残っている。
趣味の影響か、あるいは元より見聞が広く、知識が豊富だったからか、母はそれら祭礼のことになると淀みなく流れるように語る。
「神里家が代々社奉行を管理しているのは、生まれながらにして神を守る存在だからかもしれないわね。」
それに対して、幼い頃の綾人は完全に同意することができなかった。
神里家は神里家であり、家族のいる場所であると彼は考えていた。一族は家族がいてこそ存在するのであって、神に仕えることはただ流れに従って行う仕事に過ぎない。
しかし、このようなおこがましい考えをロになどできなかった。それに、興に乗って話をする母を遮るのはとても忍びない。
母がどんなに長く話しても、綾人は母の前に正座し、足が痺れても最後まで静かに聴いた。
歳月は流れ、綾人が成長すると、日々の時間を剣術と書物に費やした。「講師」は母親から父親に変わり、内容も祭礼の知識から一族の後継者に求められる必須科目へと変わった。
一族の責任という概念が、次第に綾人の生活における割合を占めていく。「雷電将軍」への認識も、もはや童心の中に浮かぶ幻想ではなく、正真正銘実在する神――稲妻の永遠と平和を守る大御所様となった。
「かつて、鳴神の恩恵を受けたことで、神里家は今日まで存続することができた。そのため何があろうとも、神里家は『永遠』の道を守護し、永久に将軍様に付き従う。」
「これは既に定まった約束であり、破ることの許されない一族の掟。しかと心に刻んでおきなさい。」
先祖の教えを読んでいた綾人は、その理由を既に少し理解していた。神里家の先祖が職務を疎かにした結果、国の重要な宝である「雷電五箇伝」に多大な損失を及ぼしてしまったのだ。八重宮司の進言によって将軍様の許しを得られていなければ、神里家は他の没落した有力者たちと共に消滅していただろう。
これは大御所様からの恩賜であり、神の眷属からの警告だった。
そのため、父の教誨に対して、神里綾人も当然それを踏み外すようなことはしていない。一族を守るという信念が何より大切であろうとも、彼は道理を弁えている――稲妻は雷神の守護により存続しており、稲妻の安定のみが、一族の長きに渡る繁栄を保証できる、と。
今後、稲妻の情勢がどのようになろうと、神里家だけは御建鳴神主尊に反旗を翻してはならない。
たとえ異議を心に秘めていようと、水面下深くにある暗い川の中に隠すのだ。そう、かつて母が言っていたように――神守の柏は古き枝をそのままに、新たな材へと生まれ変わる。
庭の椿は冬に呑まれることなく、澄んだ香りをかもし出さん。

夢見材筆箱(ゆめみざいふでばこ)

幼い頃にもっとも退屈であった習字の授業が、今や良い暇つぶしになるとは、神里綾人本人でさえ思っていなかっただろう。
昔、秀麗な字を書くために練習に励んだのは、神里家長男たる身分に相応しくあろうとするためであった。
しかし今、様々な詩歌を時折模写するのは、思考を整理して静かに考える時間を自分に与えるためになっている。
もちろん、それ以外にも理由はある。手の空いている時でもまるで政務に追われているかのように見せることで、面倒なことや会いたくない者を後回しにしているのだ。
やがて、彼の身の回りの世話をする使用人たちは、当主様は将棋以外にも書道を趣味にしていると思うようになった。そして、この話は人づてに広まり、多くの人が知ることになる。慶事や誕生日が訪れると、綾人のもとには良質な筆が贈り物として届くようになった。
しまいには、精巧で高価な羽毛筆を国外から仕入れ、奉行様に喜んでもらおうとする投機的な輩も多く現れる。
それに対し、綾人も特に説明をすることなく、精美な木箱を購入してそれら文具を収納した。
彼は元より目新しく珍しいものを好む。そのため、多種多様な新しい筆を試せるのは、実に愉悦を覚えることなのだ。
それに、様々な出自の贈り物には、贈り主に関する情報が含まれていることが多い。これら情報は綾人が彼らを掌握する手段の一つとなっている。
この筆箱は文具の収納のために買ったものだが、三つの特別な筆だけは未だその中に入れたことがない。
一つは作りが丁寧で、筆の持ち手は細く、社奉行の文机の上に直接置かれている。多少傷みはあるものの、書き心地はとても軽く滑らかであり、公文を書くのに使用している。
二つ目は、文机の一番下の引き出しにしまわれており、筆先が少し毛羽立っている。かつて愛用していたもので、子供の頃の習字の際に綾人が選んだものだ。初心者向けであるため、以前はよくトーマと綾華が借りていた。
三つ目は、骨董品が保管されているタンスの奥深くに隠されている。絹の袋に入っており、高級な素材と精巧な設計がなされたものだ。これは綾人が成人した日に、母から贈られたものである。

キャラクター関連

挨拶

●初めまして…:貴方のことは度々綾華から聞いています。しかし、公務が忙しかったこともあり、なかなかお会いできませんでした。神里家当主、神里綾人。以後お見知りおきを。
●世間話・若旦那…:何か忘れているような…まあいいでしょう。また思い出したら、誰かに届けてもらえばいいだけのことです。
●世間話・仕掛け…:仕掛けは十分、そろそろ回収するとしましょう…
●世間話・悪趣味…:慌てふためきはしても私を止めるほどの勇気はない、家臣たちのあのときの表情を思い出すと…ふふっ、滑稽で仕方ありませんね。…さて、行くとしましょう。たまには散歩をするというのも悪くありません。
●雨の日…:とりあえず、雨宿りしませんか?ご安心を、傘ならすぐ届きますから。
●雷の日…:まだ幼い頃、綾華は雷に怯えていました。そんなあの子に、雷鳴とは将軍様のお声なのだと母上が教えたのです。それ以来、あの子は雷が鳴るたびに、一心に耳を傾けるようになりました。まるで、将軍様のお言葉を理解しようとするかのように。
●雪の日…:この雪景色は…何年も前に見たあの日の雪にそっくりですね…
●晴れの日…:陽光の下でくつろげるなど、滅多にないことです。
●風の日…:そよ風のように些細な「思いがけないこと」であっても、結果を左右してしまうことがあります…ふふっ。
●暴風の日…:大半の人は強風に目を閉じ、歩みを止めてしまいます。その勢いに乗じて進める者は、ほんの一握りです。
●おはよう…:お早うございます。早朝の空気は、剣の鍛錬と心を休めるのに最適です。よほどのことがない限り、公務は行いません。いかがでしょう、私と手合わせをしてみませんか?
●こんにちは…:昼餉に何か食べたいものがあれば、家臣に申し付けてください。大事な客人ですから、きっと彼らも最善を尽くしてくれるでしょう。
●こんばんは…:こんな時間に私を訪ねて来たのですから、夕餉を食べていきませんか?
●おやすみ…:そろそろ就寝の時間ですね。先に下がっていてください、私はまだ眠くないので…おや、貴方でしたか。私は残りの仕事を終わらせてから休みます、貴方も早めに休んでください。
●誕生日…:お誕生日おめでとうございます!社奉行の一日当主になってみませんか?
公務は私が前もって処理したので、貴方は権力がもたらす快楽だけを味わってください。私が付き添うので、家臣たちも文句は言えないでしょう、どうかご安心を。ふふふっ。

自己紹介

●自身について・対価…:あらゆるものには対価が存在します。通常では手の届かないものを求めるのであれば、常人の想像を超える対価を払わなければなりません。
●自身について・手段…:私は手段にこだわりません。結果さえ得られれば、何の問題もありませんからね。
●面白い事について…:ふふっ、貴方たちが天領奉行でやったことは耳に入っていますよ。あの九条の爺さんをひどく怒らせたらしいですね…しかも、髪の毛が抜け落ちてしまうほどの勢いだったとか。そんな方は滅多にいません。この目で見ることができなくて、実に残念です…
●信頼について…:他人を信用することは、そう易々とできることではありません。特に地位の高い者であれば尚更のこと。たった一つの過ちによって、誰かの命を犠牲にしなければならないことも珍しくないのですから。しかし、貴方が私を信頼してくれている以上、私も当然、それに応えなければなりませんね。
●「神の目」について…:せっかく「神の目」という便利な代物を持っているのですから、ちゃんと活用しなくてはなりませんね。このように手のひらで輝いているということは、これもさぞかし幸せなのでしょう。
●シェアしたいこと…:落ちた花を火鉢に放り込むと、炎によって一瞬だけ生気をみなぎらせます。花が最後に見せるその鮮やかな姿は、炎の輝きをも凌駕するものです。たとえ刹那の出来事だとしても、それは花の短い一生を意味あるものにするでしょう。
●興味のあること…:ペットと言えば、ええ、私は犬が好きなんです。猫の気ままなところも悪くはありませんが、飼い主の命令に従順なのは犬だけですから。忠実で素直で…ふふっ、なんとも愛らしいものです。
●神里綾人を知る・1:私について、ですか?世の中、知らないほうがいいことがあることくらい、貴方ならご存知ですよね?今度、機会があればまたお話ししましょう。
●神里綾人を知る・2:私の感性が…ズレている?はぁ…どうやら何か誤解されているようですね、これは弁解をしなければ。確かに大抵の場合、私は人の困った顔を見るのが好きです。しかし、それがどうしてまずいのでしょうか?貴方も隣で飛んでいるちびっこをからかったりしますよね?
●神里綾人を知る・3:三奉行は、一見穏やかな関係に見えますが、実際は裏での牽制やいがみ合いが絶えません。あの老いぼれたちの相手をするのは、あまり楽しくはないのですが…。ただ、これだけは知っておいていただきたい…昔は神里家の安寧のため、今は稲妻の情勢のため、私は神里家の名に泥を塗るような行動をしたことは一度もありませんよ。
●神里綾人を知る・4:終末番ですか?貴方になら話してもいいでしょう。あれは神里家当主直属の秘密部隊であり、父上の死後、私が引き継ぎました。表立って解決できないことがあれば、終末番が処理してくれます。成員のほとんどは孤児で、幼い頃に組織に引き取られた者です。こうして、彼らは自然と忠誠心を抱くようになり、成長していきます。私も安心して任務を与えられるというわけです。
●神里綾人を知る・5:終末番以外の切り札?もちろんありますよ。うさぎですら三つの隠れ穴を持っているのですから、人ならば尚更です。ただ、私の秘密はほとんど話してしまったので、そろそろ貴方の話を聞かせてください。そうですね…テイワット大陸での旅はもう結構なので、もっと昔の話を聞かせてくれますか?
●趣味:趣味…子供の頃はいくつかありましたが、最近は公務に時間を取られているので、触れないようにしています…ん?公務を趣味としている人がいる?ほう、それは…実に個性的ですね。
●悩み:悩み、ですか?気になる事柄があれば、早々に解決していますよ。もし人であった場合は…ふふっ…
●好きな食べ物・こだわり…:目新しく珍しい物は、退屈な日常に刺激をもたらしてくれます。最近ですと、花見坂で発売された新商品「五目ミルクティー」が絶品ですので、ぜひ試してみてください。ただ…日頃の食事に関しては、これといったこだわりはありません。私の献立を毎日考えてくれる臣下がいるので、いつも出された料理を食べているだけです。
●好きな食べ物・新たな試み…:そろそろ、貴方の好きな料理を教えてくれますか?…なるほど、頭に入れておきました。今度聞かれたら、これを答えるとしましょう。
●嫌いな食べ物:…おっと、塩と砂糖を間違えてしまいました。これではしょっぱい水まんじゅうに…まあ、問題はありません。トーマに食べてもらいましょう。
●突破した感想・起:ふむ、力が増したようですね?実に喜ばしいことです…
●突破した感想・承:力というものは、やはり自分の手元にあってこそ安心できます。
●突破した感想・転:今頃、あの者たちは布団の中で震えているでしょうね…ふふっ…
●突破した感想・結:当主の座に就いて以来、そう滅多に気が緩んだことはありません。ただ、貴方が傍にいてくれた日々は、何だか奇妙なひと時でした。それは…ふむ、そうですね…まるで陽の光を浴びているかのような気分にさせるのです。

関連キャラクター

荒瀧一斗:あの者は実に面白い。大人しい性格のオニカブトムシを戦わせるなんて、意外性満点です。あの時、彼に少し指導したのはただの気まぐれに過ぎませんが、まさか私のことを兄と慕ってくれるとは…しかも未だに「綾人の兄貴」の身分を知らないのです。別に…ふふっ、単純な人は嫌いではありませんよ。

→ハッハッハッ、綾人の兄貴とは、もっと早くに会えてたらよかったと思ってるぜ!綾人の兄貴に「温厚な虫の闘志を再び燃やしてやる」ことが、俺様の生涯通すべき覚悟だと教えてもらった。もしそれがなかったら、俺様はたぶん七百八十回目の敗北時に、虫相撲をやめてたかもしれねぇ…フフッ、やっぱ男を理解できるのは男だけだぜ。俺様と綾人兄の間に余計な言葉はいらねぇ、札遊びや虫相撲の時も、心が完全に通じ合ってたしな。

楓原万葉:楓原家はかつて神里家の配下にありました。我々の先祖は彼らを守り抜くことができませんでしたが、私の代になっても彼に目をかける責務は残っています。一族を復興させることはできなくとも、天領奉行の追跡から逃がすことくらいなら可能でしょう。

神里綾香:私は綾華の能力を信頼しています。ただ、あの子にはやはり、純粋なままでいて欲しいのです。権力争いに巻き込まれる必要はなく、人間の裏の顔に立ち向かう必要もない。そういうものはすべて、兄である私が一つ一つ片づけますから…おっと、つい話しすぎてしまいましたね。今のは、二人だけの秘密にしてください。

→神里家の当主として、お兄様は平素より数々の場所に出向いています。私もお兄様の重荷を負担しようと尽力しているのですが、それでも長年蓄積した疲労を緩和させてあげることはできませんでした。はぁ…妹のためだと思って、体には気を付けてと貴方からもお兄様に言ってください。

凝光:璃月七星の「天権」様のことですか。彼女の手腕なら少し耳にしたことがあります。そういえば、私の所蔵品に限定版の「璃月千年」があるのですが、興味はありますか?そうだ、今から家臣に持ってきてもらって、一局いかがでしょう?

九条裟羅:九条の爺さんは優れた策で、鋭い刀を研ぐことに成功しました。しかし残念ながら、その刀を振るえるほどの器ではなかったようです。

早柚:普段は怠けているように見えますが、大事を成す時にはしっかりと手を貸してくれます。貴方もよくご存じでしょう?

→木の上で休んでいると、よく巫女姉さんたちがあのお方の噂をしているのが聞こえる。どうやら仕事で忙しいお方のようだが、理解できぬ。仕事なんかサボってしまえばいいのに…

トーマ:トーマの神里家に対する忠誠心は確かです。昔、終わりのない争いに巻き込まれたくなければ、早くここを離れたほうがいいと言って、どのような反応をするか試したことがあります。それでもトーマはこの地に留まり、神里家と共に歩んできてくれました。このご時世、絶対の信頼を寄せられる人は少なくなってしまいましたが、トーマは間違いなくその内の一人です。

→若も本当に大変だ。情勢は移ろいやすく、人心は落ち着かず、同業の中には腐敗したろくでなしも多いと来た。考えただけでも頭が痛い。オレにできるのは、生活方面で手助けをしてあげることだけだ。

八重神子:神里家は宮司様にお世話になっていますが、どうやらあの方は私が気に食わないようですね。私を「若造」などと呼ぶところを、あなたも聞いたことがあるのではないですか?
…ただ、たまに仕事の関係でお会いしたときは、互いに自らの考えを持ちつつも、うまく連携が取れるんです。あの感覚は悪くありません。頭の切れる方と仕事をすると、とても効率がいい。それに…たとえ嫌われていたとしても、私がいなければ彼女の「奇想天外な名案」を実現することは不可能。宮司様も、その事実は認めざるを得ないでしょう。

→社奉行家の若造か。幼い頃から我が道を行くような性格じゃった。表向きはいつもニコニコしておったが、内心では何を企んでおるのか分からぬ。癪に障るやつじゃ…ふんっ、妾はやつとは違う、決して同族嫌悪などではないぞ。

宵宮:あの…陽気な花火屋の店主のことですか?神里家とはかなり親しい間柄で、綾華とも年齢が近く、仲が良いようです。それに、彼女のはっきりと物を言う性格にも、綾華なら頭を悩ませることはないでしょう。何しろ、あの子は幼い頃から自分の本心に忠実でしたから。

雷電将軍:「永遠」を追い求めるあまり、将軍様ご自身のみならず…稲妻の全ての者が、少なからぬ犠牲を支払いました。傷が癒えるまでに時間はかかりますが、政局の調停者として、私は自身の役割を全うしましょう。

→神里家の者であり、稲妻名門の筆頭をゆくに相応しい人物です。綾人は以前、三奉行事務中に様々な手段を講じていましたが、その忠誠心に一点の曇りもありません。咎めずともいいでしょう。

関連NPC

戸田:巫女…①あなたは…→神里家について…
→今の神里家は、主に奉行様である神里綾人様が社奉行の全てを取り仕切っているの。綾華さまは府中の事務を任せられているわ。
稲妻の三奉行の関係は複雑で、社奉行はその中で一番争いが少ないけど、すごく忙しい奉行なの。
だから、公務で忙しい神里様はほとんど府内にはいない。神里家に用事があるなら、綾華さまかトーマさんに相談した方が早いわね。

信盛:①あなたは?→あなたの神の目…?
→あっ、誤解しないように説明を聞いてくれ。私は神の目を失ったが、目狩り令の被害者じゃない。私の神の目は公平な競技で失ったのだ。
以前、私が長槍の指導者だった頃、神里綾人様に長槍での決闘を申し込んだことがある。当時の私は、喜多院流槍術の奥伝を習得していたため、天下無敵だと思っていた。
しかし、私の貧弱な腕前では、神里綾人様に勝てるわけがなかった。私はあっさりと負け、綾人様に神の目を渡した。
不思議なことに、神の目を失った私は、肩の荷が軽くなり、以前のような執着心もなくなった。こうして私は神里家の屋敷に足を踏み入れることをやめ、「居候」となった。
神里綾人様は、剣術が一流だけでなく、槍術も見事だった。これからも居候として、彼に仕えられることを光栄に思っている。
それに、穏やかな生活も贅沢になった今、私もやっと光る小さな球体のために、駆けずり回る必要がなくなった。
(…初回のみ)神里綾人と勝負したなんて…
→はぁ、若い頃の話だから…このことは忘れてくれ。
今の仕事じゃあまり使わないから、これらの槍術の経験を、よかったら受け取ってくれ。

平塚:①あなたは…→②世間話?
→うん、神里家の人と仕事をする時は、みんなで話をしたりするの。人脈を広げるのはいいことだからね。
だからたまに、神里家に関する噂も聞くんだ。
トーマさんは、奉行様に会う時に緊張するらしいよ。奉行様がいつも、彼におかしな料理を食べさせたりするから…
まさかあんなに仕事が出来る奉行様に、こんな一面があったなんてね…

平野:社奉行代行…①ここは…
→ここは社奉行神里家の屋敷で、奉行様の仕事場でもあります。通常、一般の方が入ることはできません。
しかしあなたは神里さまのお客さんでしたよね…どうそお入りください。
…①それで警備は大丈夫なの…→トーマについて…
→トーマさんが神里家に来てから、外国人という身分のせいで疑われることもあったそうです。
しかし私が見るに、トーマさんはしっかりしていて、友好的で、とても頼りになる人です。
何と言っても、奉行様と神里さまの頼れる助手ですので!

宏達:社奉行代行…何か用かな?奉行様やお嬢様に会いたいなら、まずは班目さんを探すといい。→②社奉行について…
→ん?奉行様に会いたいのか?
あの方はとても忙しい人だ。社奉行を管理するだけでも大変なのに、他の二奉行ともやり取りしないといけない…
俺と、俺の師匠である信盛様は、奉行様にお世話になったことがある。だから、全力で奉行様のために尽くすことを決めたんだ。
だけど俺に出来ることは、この屋敷を護衛することくらい…だから、必ず屋敷とお嬢様をお守りし、奉行様にご恩返しをする!

古田:①あなたは→お家管理?
→ええ、お家の管理や家事の類で、トーマさんの右に出る者はいません。
庭園の手入れや、調度品の収納、料理や服の修繕、トーマさんはそれらをあっという間に終わらせることが出来るんです。
ただ残念なことに、トーマさんは奉行様と神里さまに仕えている身なので、家事の全てをこなせるわけではありません。
彼がいたら、神里家の使用人はやることがなくなってしますよ、ほほほっ…

班目百兵衛:社奉行代行…①あなたについて…
→私は班目百兵衛、社奉行神里さまの配下にある幕僚だ。
奉行様は業務で忙しい、よほどのことでない限り、私に相談するといい。
何か必要であれば、直接言ってくれて構わないよ。君は神里家の来賓だ、全力で手助けしよう。
②社奉行について…
→社奉行、勘定奉行、天領奉行、これらは三奉行と呼ばれている。
社奉行はほかの二つと違い、主に稲妻地域内の文化的活動、神社の奉納、祭りや祭典、図書の出版などを管理している。
だからこそ、我々は稲妻の民たちの様々な願いを聞くことが出来るんだ…
神里さまは優しいお方だ。一人一人の願いを叶えるために、奉行様を説得して資金をだしてもらったほどだ。
でも依頼内容は稲妻人の生活に関することが多いから、時には人手不足になる…
そういえば、君も協力してくれないか?もちろん報酬は弾むよ。経験を積み、評判が上がれば、より重要で報酬の高い任務も任せられるようになる。