アファン

場所:下風蝕地・アアル村の北東にある家
登場任務:或る人への薔薇(世界)
関連NPC:サバーフ、シャフカット

何故育たないのだ?

①こんにちは…?
→…また押し売りの行商か。これ何人目だろう…
わしは衣食住に不自由していないし、貯金もない。押し売りなら、他を当たってくれ。
わしは花を植えるのに忙しいんだ。花の植え方も知らんやつは邪魔しにくるな。

②さようなら。
→物を売りたいんなら他を当たってくれ。それじゃ、また…いや、もう二度と来るな。

或る人への薔薇~荊のような刺々しさ~開始直後

その苗畑は村の西にあるから、出来ることなら、見てみてくれ。

或る人への薔薇~荊のような刺々しさ~完了後

ああ、飯はまだなのだ。お構いできなくてすまんな。

①お構いなく。
②お腹はすいていない。
→もう一人のチビ助はお前の友人なんだろう。可愛い子供だな。
植えた花が咲いたら、見に来てくれるか?
ーもちろん。
→もうしばらくすれば咲くはずだ。お前たち、自分が育てた花を見に来るんだぞ。
ーーいいよ。
→うん、分かった。
…♪

②お腹はすいていない。(会話は①と同じ)

或る人への薔薇~長い一日の過ごし方~完了後

ローズよローズ、叶えておくれ、わしの願いを…♪
ん?まだおったのか。

①どうしてここに住んでるの?
→ははっ、どうせわしは変なじじいだ。変なじじいに「何故」と聞く者は少ないがな。
わしは、ずっと故郷を離れてチャンスを掴み取り、何かを成し遂げたかった。
結婚したばかりの頃はエルマイト旅団についていこうかとも思ったが、妻に申し訳ないと思い、ここに留まった。
その後はキャラバンに出会い、商売をしたくなった。最終的にはコストが足りなくてできなかったんだが。
そうしてその後、妻が逝ってしもうてな。わしは心配することもなくなったが、年も年だったから、ここを離れることはついにできんかった。
ずっと今日まで先延ばしにしてきたが、逃したことが多すぎた。
振り返ってみれば、自分がこの村に、どこにも属していないことに気が付いてしもうた。
結局、村の外で一人暮らしをするのが一番しっくりくるのさ。
数十年ってこんなもんとはな。まあ、これでいいのだ。
花が咲いたら呼びに行こう。明日か、明後日には、多分咲くと思うが、来てくれる時間はあるかな?
ーいいよ。
→そうかそうか。
ローズよローズ、叶えておくれ、わしの願いを…♪

②化け爺について…
→化け爺について聞くのはよそ者くらいだ。村の子供は全員この名前を知っとるからな。
言うことを聞かない子は、化け爺にさらわれてしまうぞ、と親に聞かされて育つのだ。
若者たちは誰も化け爺のことを知らないが、名前を出して脅かすことだけはうまくやっとる。
わしは小さい頃、化け爺本人に会ったことある。彼は子供嫌いだったが、顔は怖くなかったぞ。
それがなぜか、いつの間にか化け爺呼ばわりされるようになった。暇人がでたらめを言っとっただけなのだとわしは思っとるが。
ー友達じゃなかったの?
→ガキの頃は、よく彼の庭辺りで遊んどったが、見つかったが最後、クワを振り回されて追っ払われたもんだ。
多分いたずらをするガキ大将と間違われたのだろう。わしのことなぞ覚えとらんかった。
彼はわしを知らんかったが、わしは彼と、彼の小さな花園のことをずっと覚えとる。
だから友人と言ったのだ。間違ってはおらんだろう?
記憶の中の花園を再現するために、わしはこの花を育てておる。
花が咲いたら呼びに行こう。明日か、明後日には、多分咲くと思うが、来てくれる時間はあるかな?
ーーいいよ。
→そうかそうか。
ローズよローズ、叶えておくれ、わしの願いを…♪

或る人への薔薇~石は花ひらくのか~完了後

シャフカットおじさん、最後の願いは叶えてやれんようだ…

①シャフカットって?
→この前、化け爺の話を聞いてきただろう。化け爺ももとから化け爺という名前だったわけじゃあない。本名なわけないだろう?
彼の名はシャフカット。若い頃にスメールシティを離れて、わしらの村に来たと、年長者からは聞いた。
ここに来てからはこの家を建て、一人暮らしを始めた。以来数十年間、ここを離れんかった。
わしは彼の若い頃を知らんが、その頃はまだ子供がそれほど嫌いではなかったようだ。
彼の家の周りには沢山の花や木が植えてあり、子供たちはそこへ行くのが大好きだった。デーツをもらったり、彼の話を聞いたりしてな。
だが、わしが出会った頃には、彼はすでにもう年を取っておって、人からは化け爺と呼ばれ、子供も嫌いになっておった。
ーきっとまだ何か方法はあるはず。
→どんな方法があるんだ?
シャフカットおじさん…化け爺はすでにひそかに去った後だった。そうでなければ、わしだってこのローズを栽培する特殊な方法について聞きたかったぞ。
今は誰に聞けばいいのだろう…
ーーサバーフって生論派学者を知ってる。
→ああ、よそから来たあのお嬢ちゃんのことか。彼女が手伝えるのか?
前に彼女がここを訪れた時、わしは叱って追い出したからなぁ。手伝ってくれるかどうか…
ーーー頼んでみる。
→お前はいい子だな。たとえ手伝ってくれる人が見つからなくても、その気持ちだけでもう充分だ。

②どうして花を育てるのに執着してたの?
→うちの村は、時々よそから来た人が、ここでの生活を余儀なくされる。
どれだけ無理をしても、ここでの生活に一向に慣れることが出来んで、生涯孤独な者もいる。
化け爺…つまりシャフカットおじさんもそういううちの一人だったのだろうな。みんな長く、こういうことに慣れ過ぎてしもうた。
だが、わしは何年経っても、そういうことには慣れん。彼のことは本当に残念だったよ…
彼の花園は、お前たちが見ても気に入ったはずだ。色とりどりの花や、高さの揃わない木々…
そんな小さな花園を作り上げた本人が、ひっそりと消えていった。彼のことは、悪い子供をさらう化け爺としてしか、みんなの記憶に残らなかった。
わしはそういうのが、どうしても受け入れられんでな。彼は手記で、方々でローズが咲いてほしいと書いとったから、わしはただ彼の願いを叶えてやりたかったのさ。
わしはもうこの年だ。周りにどう思われようが構わん。このことさえ成し遂げられれば、わしの人生も無駄じゃなかった。
部屋はわしが片付けた。残された冊子も整理した。
興味があったら、一冊を取り出して見てみるか?
部屋の前に置いておくよ。この冊子の中の彼にも日の光を浴びさせてやりたいからな。
ーきっとまだ何か方法はあるはず。
→どんな方法があるんだ?
シャフカットおじさん…化け爺はすでにひそかに去った後だった。そうでなければ、わしだってこのローズを栽培する特殊な方法について聞きたかったぞ。
今は誰に聞けばいいのだろう…
ーーサバーフって生論派学者を知ってる。
→ああ、よそから来たあのお嬢ちゃんのことか。彼女が手伝えるのか?
前に彼女がここを訪れた時、わしは叱って追い出したからなぁ。手伝ってくれるかどうか…
ーーー頼んでみる。
→お前はいい子だな。たとえ手伝ってくれる人が見つからなくても、その気持ちだけでもう充分だ。

或る人への薔薇~往日の歌~途中

「ローズよローズ、叶えておくれ、わしの願いを。」
「花は石から咲き誇り、ゴールデンローズはわしに歌う。」
「あの子はこう歌う…」
「私を支える土はない。歌だけが支えてくれる。」
「歌は牙を剥く運命に勝ち、私の結末に勝ち――」
「私に勝ち、私の時間に勝ち、永遠に止まぬ消失に勝つだろう。」
これが、昔シャフカットおじさんが教えてくれた歌だ。

或る人への薔薇~往日の歌~完了後

アファン:わしはほぼ諦めかけていた。だが、結局この花は咲いてくれた。生きていれば不思議なことに出会えるもんだな。
お嬢ちゃんは、まだシャフカットおじさんのことで落ち込んどるのか?もう悩まんでいい。死者の想いを受け継いで生きていくことこそ、最大の慰めになるもんだ。
サバーフ:お爺さん…私はもう大人ですよ。幼馴染たちなんて、もしかすると子供たちがお店に香料を買いにいけるくらいの年になっているかもしれません。
でも、確かにその通りですわ。生きている以上は、幸せに生きなければなりませんね。

或る人への薔薇~消失に勝つ者~途中

こいつらをうまく成長させられれば、これからはもっと多くのゴールデンローズを育てられるはずだ。
まあ、まずはこのこいつらを咲かせてからじゃないと安心できんがな。

或る人への薔薇~消失に勝つ者~完了後

~♪…お前か、見なさい、この花はよく育っとるだろう?

①歌について…
→ああ、歌を覚えていたのか?…覚えていてくれる若者がまた一人増えたのか、はは、いいことだ。
「ローズよローズ、叶えておくれ、わしの願いを。花は石から咲き誇り、ゴールデンローズはわしに歌う。」
「私を支える土はない。歌がだけが支えてくれる。歌は牙を剥く運命に勝ち、私の結末に勝ち――」
「私に勝ち、私の時間に勝ち、永遠に止まぬ消失に勝つだろう…」

②さようなら。
→お前はいい子だな。神はお前の温かい心を見て、お前を見守るだろう。さようなら。

●アアル村の外れで、石の花を栽培しており「石植え」爺と呼ばれている。
●育てている花は「ゴールデンローズ」という、珍しい種類の花。かつてこの花を育てることができた化け爺という人物から受け継いだもの。住んでいる家や畑も元々は彼のものだった。
●サバーフの協力もあり、ゴールデンローズの発芽に成功した。