重雲(ちょううん)

CV:斉藤壮馬

璃月を中心に、各地で妖魔退治を行っている放浪方士。妖魔退治の一族の後継者として、彼は幼い頃から並外れた技を会得していた。だが、この技は師匠から学んだものではなく、生まれ持っての異能--「純陽の体」によるものであった。(公式HPより抜粋)

プロフィール

誕生日:9月7日
所属:璃月港
神の目:氷
命ノ星座:乾坤鋒座
名刺:霊刃(れいば)…氷で桃木剣を作りたかったが、結果思っていたより大きく作ったため、袚魔の面では桃木剣より使いやすい。
妖魔退治一族の方士少年、自身の「純陽の体」を抑えるためにいろいろ苦労している。

キャラクター詳細

歴史の長い璃月港では、魑魅魍魎に関する異聞も少なくなかった。真相はどうあれ、解決をする誰かが必要だ。
重雲は有名な妖魔退治の家に生まれ、幼い頃から妖魔に恐れられる「純陽の体」を持っている。ただその場に座っているだけで、戦わずとも妖魔は恐れて逃げてしまう。
しかしその体質に対して重雲はとても困っている──魔除けに関しては百戦錬磨だが、未だに彼は妖魔自体を見たことが無いのだ。
きちんとした方士なら、桃符と剣術で妖魔を退治するべきだ。特殊体質に頼るのはどうかと彼は思っている。
そのため、特殊体質がなくとも、方士として一人前であることを証明すべく、重雲は方術と武芸の修行に励む一方で、妖魔が出る場所を探し回っている。
しかし…その体質の効果が無くなることはこの先あるのだろうか?

命ノ星座

★釈凌詠氷(しゃくりょうえいひょう)
★周天の回転(しゅうてんのかいてん)
★雲の果てに光あり(くものはてにひかりあり)
★浮雲霜天(ふうんそうてん)
★真道の正理(しんどうのせいり)
★四霊の捧げ(しれいのささげ)

天賦

★滅邪四式(めつじゃよんしき)
★霊刃・重華積霜(れいば・じゅうかせきそう):「仏具が鳴り、世界は静まる。川が停止し、重なる雲は霜となる。如法開壇、妖魔退散。」
★霊刃・雲開星落(れいば・うんかいせいらく):「卓越した剣が天地を行き交い、寒光がつららとなる。如律令!」
★吐納真定(とのうしんじょう)
★追氷剣訣(ついひょうけんけつ)
★雲遊山海(うんゆうさんかい)

神の目

「他の方士なら剣を振るったり、お札を張ったりするのに、お前はここに座ってただけだろう?もう終わったって?報酬?払うもんかよ、馬鹿にしてんのか?あぁん?」
駆け出しの頃、重雲も何度も疑われた。
たくさんの難題とぶつかった。部屋の中に「妖怪がいる」よりも「妖怪がいない」ことを証明する方が難しい。
剣とお札を持つ方士と比べれば、どう見ても重雲は詐欺師に見える。
実力を持っているのに発揮できない。
その上、依頼人に疑われても、重雲は体内の陽気を暴走させないために、何も弁解せずに自分の感情を抑えていた…
最後になっても、彼に詫びを入れた者は数人しかいなかった。
それでも、重雲は大勢に従わない道を選んだ。法事等の妖魔退治ごっこよりも、彼自身の妖魔退治の方法を貫いた。
体質の影響は受けているものの、重雲は一度も諦めようとしなかった。
いつか、彼は璃月随一の妖魔退治師になり、自身の純陽の体を制御し、天下の妖魔を一匹たりとも残らず駆逐する。
この凄まじい闘志が神に認められたのか――重雲は「神の目」を授かった、しかもなんと「炎」の対立である「氷」だった。
この「神の目」が重雲のどの考えに応えて降臨したか、誰も知る余地はない。

ストーリー

キャラクターストーリー1

重雲が駆け出しだった頃、ちょうど璃月港である怪談が流行っていた。
被害者は七星と直接話せる程の地位を持つ貴婦人だった。
いつからか彼女は毎晩奇妙な音で悩んでいるという。夜になるとその音が勝手に出てくる。音の出所に近づこうとすると、音は急に後ろに接近し耳に近づいてくる。
その怖さは言葉にできないほどであった。貴婦人はその影響で飲食もちゃんとできず、日に日に痩せている。
貴婦人はたくさんの退治専門家を自宅に呼んだが、全員失敗に終わった。そしてその音はなくなるどころか日々激しくなっていく。
退治は無理かと貴婦人が諦めかけた時、重雲が彼女の屋敷を訪れた。
「すまない、ここ数日は日差しが強くて、出かけられなかった…ここに頑固な妖魔がいると聞いたが、任せてもらえないか?」
重雲は椅子を借り、屋敷の中央にしばらく座り、そのまま何もせず帰った。
その日の夜、貴婦人を困らせていた音は一切聞こえなくなった。
久しぶりによく眠れた貴婦人は翌朝、数箱の金や宝石を持って重雲の屋敷にお礼をしに行った。
重雲は相変わらず仏頂面のまま、数箱の金や宝石から通常報酬の数百モラしか受け取らなかった。
この事件の後、重雲の名声が一気に高まり、その「行動スタイル」が璃月人に気に入られている。さらにある書生が彼に題字を書いた──盤石のような心と氷霜のような顔。

キャラクターストーリー2

実のところ、重雲の行動スタイルは「氷霜」と何の関係もない。
生まれた時から純陽の体を持つ彼は、体内にある過度の「熱血」と「衝動」に対してとても困っていた。
この体質を抑えるために、重雲は様々な方法を試した。
お湯を飲まない、熱いものと辛いものを食べない、厚着をしない、争わない、怒らない、日差しが激しい日は出かけない、妖魔退治する時は傘を持つ…
とにかく世の中のあらゆる「陽」と接触することを避ける。
それでも、重雲の「純陽の体」の力は少しも弱くならなかった。
少し落ち込んだ彼は自分を限界まで追い込もうと決めた。ある日、ドラゴンスパインに妖魔がいると聞いた彼は、薄着で山に入った。
極度の寒さで体温を維持することも難しい状況だったが、それだけでは足りないと思った彼は、凍った湖の表面に穴を開け、妖魔が姿を見せるまで湖の中で待機していた。
半日も待ってようやく物音がした。待っていた甲斐があったと思った重雲は、音を追いかけていった。
山頂から山腹まで追いかけ、どんな敵かと思えば、相手は妖魔などではなく、剣と浮いているお札に驚くただのウサギだった。
その後、重雲が高熱にうなされた時間は他の人より長かったという。

キャラクターストーリー3

重雲にとって、「純陽の体」は方士への道の大きな障害である他、日常生活でも注意しなければならないことが多い。
体質のせいで、彼は「陽」の存在にとても敏感で、油断すると陽の気が暴走し、性格が豹変する。
重雲の家族は昔「万民堂」で祝宴を挙げたことがある。その時も重雲はわざと料理を冷まして食べていたが、まさか口に入れた「万民堂」のお団子が「絶雲の唐辛子」を練り込んだものだったとは、彼も予想だにしていなかった。
その団子を食べた後、なにがあったか、重雲自身はよく覚えていない。
しかし当時の被害者、「万民堂」のシェフ香菱は今でも鮮明に覚えている。
本当は一銭も持っていなかったというのに、重雲はカウンターの上に立ち、今日は自分の奢りだと大声で言った。
それから、彼は他の客の肩をつかんでは自分の家の方術がいかにすごいかを紹介してまわり、ついでに、テーブルを離れる際に人の料理を一口食べるのも忘れなかったという。
挙句の果てには、急に「万民堂」に妖魔がいると言い出し、いくら探しても見つからないからと香菱の額に呪符を貼り、剣を携えて彼女を追いかけまわしたのだ。
店に与えた損害を賠償するために、重雲はその後1カ月間節約生活を送り、ようやく「万民堂」に食事代の返済を完了した。さらにお詫びとして、彼は香菱に手作りの魔除け桃符をプレゼントした。
香菱はというと、被害は受けたものの重雲の「失態」を気にしてはいない。彼女にしてみれば、あの祝宴にいた重雲の姿こそが、皆がなによりも親しみを抱く重雲なのだ。

キャラクターストーリー4

妖魔を探す長い旅の途中で、重雲に信頼できる友ができた。それが行秋だ。
修行に励む重雲に比べ、行秋は生まれつき聡明であるため、重雲よりも機転が利く。
重雲の長年の悩みを聞いた後、行秋はある打開策を思いついた。
「純陽の体の効果を消すんじゃなく、純陽の体を恐れない妖魔を探したら?」
この言葉は重雲に活路を指し示してくれるものだった。重雲は行秋と一緒に「条件に合った」理想の妖魔を探したいと思うようになった。
「なに?雲来の海であの伝説の妖怪傲因を見た?ああ、任せるといい」
「緋雲の丘のあの屋敷が悪鬼に占拠された?すぐ行く」
「望舒旅館に妖魔退治の先生が?ついていけばきっと凶悪な妖魔に出会えるはずだ…ふむ、手ぶらではいけない、なにか手土産を用意しないと」
もちろん、その情報のほとんどは行秋が咄嗟に思いついた口からの出まかせである。そのせいでいつも重雲はなぜ会えないのだと、自分の不運について文句を言いながら帰ってくる。
「全力で探してみたんだ。金を払って妖魔の情報を買ったのに、結局無駄足だった」と悔しがることもあった。
そんな時、もし行秋が暇なら彼は笑顔で「元気出してよ」と重雲を慰め、新しく見つけた冷たい料理を重雲に食べさせるついでに、彼が騙された金を取り戻す。
こんなに頼もしい友は他にいない!と重雲は今日も行秋のことを感謝している。行秋は良いやつだ、行秋以外誰を信じればいい?

キャラクターストーリー5

重雲も、本当は皆と仲良くしたいと思っているが、この「純陽の体」を制御するために、彼は様々な誘いを断らなければいけない。
中でも、彼が最も理解できないのは「温泉に入る」という行為だ。
湯気が立つほど暑いお湯の中に入る――それは、彼にとってドラゴンスパインの凍った湖より百倍恐ろしい。
しかし温泉の話題になると、誰もが行きたいと、熱ければ熱いほどいいと、温泉に入った後の一週間は力がみなぎると口を揃える。
重雲にはそれが本当か、それとも自分をからかう冗談か分からない。
入ってみたくないと言ったら嘘になるが、「純陽の体」である限り、彼は温泉に入ることができない。
ある日、行秋は重雲に問いかけた。
「もしいつか、君が純陽の体を制御できるようになって、この世の妖魔を全て退治したら…君は何をしたい?」
特に深い意味はないであろうその言葉は、重雲を長い間困らせた――
特殊体質の影響で、他人と比べ、重雲はたくさんの経験を逃してきた。
しかし彼はそれを残念だとは思っていない。山が重なり川がくねり、柳に影が落ち花に明かりが灯る。あれから長い時間をかけて、ようやく自分の答えを見つけたからだ。
もし本当にその日が来たら、まずは温泉に入ろうと彼は思った。

『妖魔退治家禄』(『ようまたいじかろく』)

重雲の一族代々伝えられる奇書には、降伏させた妖魔の情報が記載されている。
無名な雑魚から都市伝説や怪談にある名の知れた妖魔など、目がくらむほどの数が書かれている。
重雲の、天下の妖魔を殺し尽くす志は、正にこの本に書かれた数々のすごい逸話からの影響を受けている。
だが、この本を継いだことは…彼にとって少し不便だ。
本にある妖怪は文字の記載以外に、絵もついている。歴代の継承者たちは画力がバラバラだったが、それでも頑張って妖魔の大体の特徴を描いた。
しかし、重雲が妖魔を退治する時は妖魔と顔を合わせない。文字情報に絵という伝統を壊さないにはどうすればいいのかと、重雲は困っていた。
窮地に陥った重雲は、自分の想像力の思うままに、たくさんの変な絵を描いた。
──あれから、『妖魔退治家禄』はどんどん怪奇になっている。鶏の翼を7枚、鶏の腿を5本を持った凶獣や、半分がヒルチャールで半分が魚の妖怪が本に出てきても、深堀りはしないほうがいい。

キャラクター関連

挨拶

●初めまして…:ぼくは重雲、璃月で妖魔退治を生業にする一族の出身だ。今日出会ったのも何かの縁だし…いや、金は取らない、取らないよ!
●世間話・妖魔退治の方法:方士が妖魔退治に用いるすべは、一つが法術、もう一つが武芸だ。他にも方法はあるが、正道ではない。
●世間話・飲食:冷たいものは気を落ち着かせるのにいい…清心を水に漬けて氷と一緒に飲めばより効果的だ。
●世間話・口訣:魑魅魍魎を屠り、内外に清を澄み渡らせる…えっと…あー…まずい、この後の口上を忘れてしまった。
●雨の日…:雨は根無しの水、すなわち最も清浄な水だ。妖魔退治にかなり役立つぞ。
●雷の日…:今の落雷はすごかったな、きっと妖魔も恐れているだろう。
●雪の日…:いい天気だ、気持ちいいな。
●おはよう…:朝のひと時を無駄にはできない、鍛錬するぞ。
●こんにちは…:正午は霊の気が最も盛んになる、急いで鍛錬しないと。
●こんばんは…:夜の静けさは精神統一に適している、なおさら鍛錬しないと。
●おやすみ…:ふう、今日も一日頑張ったな、お前も早く休むといい。明日は妖魔が出没すると噂の古い屋敷に行く、約束だぞ。
●誕生日…:今日はお前の誕生日だろう、この氷晶の花をやる、ぼくが作ったんだ。妖魔に遭遇したときこの氷の花を投げれば、ぼくが施した呪術が発動してお前を助けてくれるはずだ。それと、誕生日おめでとう。

自己紹介

●重雲自身について・方士:ぼくら方士一門は古くから璃月を守ってきた。歴史が長い分、妖魔退治のコツも心得ている。
●重雲自身について・依頼:何もせず、ただ屋敷に入っただけで問題解決か。この依頼の報酬は受け取るべきなんだろうか、お前はどう思う?
●旅の仲間について…:お前はなかなかの実力者だ、ヒルチャールに…コホン…妖魔に対しても手加減しない。これから仲間として共に行動してみないか?
●怪談について…:璃月の怪談をお前も数多く経験してきたんだろ?先ほど、お前が言っていた怪異…ぼくも、見てみたいものだ。
●「神の目」について…:「神の目」の力は驚異的だが、ただ盲目的に頼ってはいけない。ぼくはやはり磨いてきた法術と武芸を信じる。己が力を高めるには、勉学と鍛錬が必要不可欠なんだ。
●シェアしたいこと…:璃月に怪談話はたくさんあるが、そのすべてが本物というわけではない。異様とも思える内容の依頼でも…その実、怪異とは無関係ということもある。
●興味のあること…:琥牢山の琥珀には珍しいものがたくさん保存されていると聞いた。伝説の妖魔もいるのだろうか?見てみたいな。
●重雲を知る・1:実力は大事だ。熱意だけがあっても、状況を悪くする一方になる。ぼくはこれについて、深く理解しているつもりだ。あっ、ぼく自身の経験ではなく、えっと…近年ぼくが璃月を回って人間観察してきた結論だ。
●重雲を知る・2:ぼくは生まれつき、千年に一人と言われる「純陽の体」の持ち主でね、怪異がぼくを恐れて避けるんだ。はあ…全然良くないよ、怪異を見たことない妖魔退治の方士なんていないだろ。
●重雲を知る・3:「純陽の体」はのぼせやすくてね、そのせいでいろいろとやらかしてきたよ。ぼくが辛いものや熱いものを食べず、出かけるときに傘を差したり、激しい音楽を避けたりするようになったのはそれを抑えるためなんだ。いつになったら、この体質はぼくの邪魔をしなくなるんだろう?
●重雲を知る・4:ただ座って妖魔が出るのを待つんじゃダメだ、自分から探しに行かないと。ぼくは璃月の人々のため妖魔退治をしている。みんなの悩みの種を摘むことが、ぼく自身の視野を広げることにつながっているんだ。お前も妖魔で困ったことがあったら言ってくれ、ぼくがすぐに駆け付けるよ。
●重雲を知る・5:世にはびこる妖魔を殲滅することが、方士としてのぼくの最終目標だ。この願いさえ実現できれば、温泉も絶雲の唐辛子も、血が上るような刺激的なものも…受け入れてみよう。…うーん、やっぱりだめだ。考えただけで血が上りそうだ…いけない。
●趣味:ぼく?ぼくは講談を聞くのが好きだ。茶博士の語る怪談話は、いつも聞く人を恐怖のどん底に突き落とす。時間があったら、ぜひとも聞いてみるといい。
●悩み:時間をかけてあちこち聞き込みをして、ぼくはやっと妖魔が出没する寺を見つけたんだ!それから4日も見張ったというのに、妖魔の影を見ることすらできなかった。はあ…こういうことはよくある。
●好きな食べ物:日課の修行が終わった後に、稲妻産の海産物や冷たい食べ物を食べるのが好きだ。あの冷たく、さっぱりとした味は疲れを癒してくれる。
●嫌いな食べ物:熱くて辛いものは食べられない。絶雲の唐辛子が入った料理とか、ああ、考えただけでも怖気が走る。
●突破した感想・起:魔除けの法術でもこういった素材をよく使うが、まさか自分自身の気を上げることもできたとは。
●突破した感想・承:武芸や法術と同じで、成長には壁というものが存在する。お前のおかげで、ぼくはまた一段と成長できた。
●突破した感想・転:武芸にこんな境地があったなんて。手と目が淀みなく通じ合い、人と剣が一心となった感じがする。よし、悟ったぞ!
●突破した感想・結:これらの武技を体得したおかげで、「世にはびこる妖魔を殲滅する」という願いが叶えられそうだ。お前が今まで付き合ってくれた礼は心に刻んでおく。だから、これから先なにがあっても、ぼくはお前のために水火も辞さないぞ。

関連キャラクター

夜蘭:方士になったばかりの頃、依頼人の家に妖魔を退治しに行ったことがある。その帰り際に、この女性と出くわした。彼女はぼくの名をある冊子に書き、何か怪しいことをしていないか確認していたようだ…でも、それ以降は遭遇していない。
今にして思えば、普段のぼくはいつも静かに坐禅を組んでいるし、誰が見てもつまらないと思っただろう。

香菱:香菱の料理は評判が良い。でも彼女の激辛・激熱料理をぼくは絶対に食べないぞ。いや、なんでもない…ほ、ほら、キノコとスライム炒め?食べられそうにないだろ?

→重雲ね、いつも行秋と一緒に「万民堂」に来るけど?あ、行秋に連れて来られてるって言ったほうが正しいかも?でも重雲は熱いものが食べれないのよね。熱々の料理が運ばれてきたら、行秋が礼儀正しく「失敬」と言って、箸を持ったまま料理のいいところを褒めるんだ。あまりにも褒めるから、こっちまでお腹が空いてきちゃうのよね。その時の重雲の目ときたら、はははっ。あの2人、本当に面白いんだから。

:降魔大聖とぼくら方士一族は、長い間それぞれ裏と表で璃月を共に守ってきた。ぼくは魈仙人のことをとても尊敬しているが、あの方は…方士の力など取るに足らないと言ったんだ。ぼくは、ぼくは絶対にそんな戯言認めない!

鍾離:往生堂の鍾離殿か、すごい人物だってことはなんとなく分かる。悪党は人を殺し、ぼくら方士は妖魔を退治するが、彼は仙人を葬り去ることができるからな。

辛炎:ぼくはなるべく辛炎が関わった場所を避けるようにしている。あの賑やかな雰囲気は、こちらにその気がなくとも影響を受けてしまうからな…つまり、居心地が悪いということだ。

→あいつは最っ高に面白い!物静かで暗いヤツに見えるけど、全然違うぞ。昔、あいつが友達に連れて来られた時にステージ上にいるアタイに話しかけてきたんだけど、周りがうるさくて聞こえなくって。そしたら次の瞬間、いきなりステージに上がってアタイと一緒に歌い始めたんだ、しかもこれがめっちゃロックだったワケ。こーいうのがいわゆる「人は見かけによらない」っていうヤツなんだな!

申鶴:家の大人たちが、彼女について話していたのを聞いたことがある。彼女の家に起きたことは…同情せざるを得ない。分家の遠い親戚である彼女が帰ってきて、まだ生きていることを知った大人たちはすごく喜んでいた。それで、彼女に贈り物をするため、吉日にみんなで集まろうとしたんだが…まさか普段、彼女の姿をまったく見ることができないとは…そういえば、待てよ…血縁関係から考えて、ぼ、ぼくは…彼女を「おば」と呼ばなきゃいけないのか…

→我にも「親族」がいたとは…彼がもし修行に関して迷うことがあれば、我は喜んで手を貸そう。ただ、山に来てもらう必要があるがな。…彼の家の者は熱烈過ぎるゆえ、どう誘いを断ったらいいのか我には分からぬ…

七七:キョンシーの娘に見えるが、方士のぼくにはわかる…彼女は普通じゃない。うん…名前も宝誥にないし、一体どういうことだ…

胡桃:往生堂の手腕は信頼できる。でもあの「方士に心配される必要などない」と言わんばかりの人を食ったような笑顔を見ると少し腹が立つ…ふう、落ち着け落ち着け。

→陰と陽を兼ね備えた人…まさかこんな体質の人がこの世にいるなんてね。

行秋:行秋の武芸と義侠心にはぼくも感服するけど、ひとつお前に忠告しておかなきゃならない。彼は時々意地悪なところがあるんだ。もし何かあったら、ぼくと一緒に被害者の会を作ろう。

→はあ、重雲のやつか、彼は僕の秘密を知ってるけど一緒に任務を行うとなると、気を付けないといけない。今の彼はまだ「武」にこだわっていて、「義侠」の心を理解してないからね。まだまだ鍛錬が必要だ…特に、辛い物を食べる事に関してはね、ハハハ。