ウェンティ

CV:村瀬歩

正体不明の吟遊詩人。古い詩を歌う時もあれば、誰も聞いたことのない新しい歌を口ずさむ時もある。リンゴと賑やかな雰囲気が大好きで、チーズとベタベタするものが大嫌い。「風」元素を導く時、元素が羽根の形になることが多いのは、彼がふわふわしているものを気に入っているから。(公式HPより抜粋)

プロフィール

誕生日:6月16日
所属:モンド城
神の心:風
命ノ星座:歌仙座
名刺:青空(あおぞら)…天空の青色は「フリューリング」の音色と似合うはずだよね。
モンドの街にいる数多くの自由な吟遊詩人の一人。

キャラクター詳細

正体不明の吟遊詩人。古い詩を歌う時もあれば、誰も聞いたことのない新しい歌を口ずさむ時もある。
リンゴと賑やかな雰囲気が大好きで、チーズとベタベタするものが大嫌い。
「風」元素を導く時、元素が羽根の形になることが多いのは、彼がふわふわしているものを気に入っているから。

命ノ星座

★矢先の蒼風(やさきのそうふう)
★恋い焦がれるそよ風(こいこがれるそよかぜ)
★千の風の詩(せんのかぜのうた)
★自由の凛風(じゆうのりんぷう)
★高天の協奏(こうてんのきょうそう)
★抗争の暴風(こうそうのぼうふう)

天賦

★神代の射術(かみしろのしゃじゅつ)
★高天の歌(こうてんのうた):人と神がまだ大地にいた時代、無数の歌が四方の空に伝わっていた。それらはすでに忘れ去られた曲である。
★風神の詩(ふうじんのうた):風の神を讃頌する詩の多くはすでに散逸した。その中でこの詩は、彼の風の力を物語っている。
★余風の法要(よふうのほうよう)
★暴風の目(ぼうふうのめ)
★恒風と共に(こうふうとともに)

神の目

「俗世の七執政」は「神の目」を期待していない。彼らはすでに偉力を持っている。
だがバルバトスは人間の世界が好きで、「ウェンティ」の姿でモンドを気ままに歩くのが好きだった。彼は神に選ばれた者に倣って「神の目」に似ているガラスの珠を作った。
模造品の珠に特別な力はなく、元素力を導き出すこともできない。
だが、天空のライアーはそばになく、またウェンティはわざわざ普通のライアーを腰につけたくないから、ガラスの珠に「フリューリング」に変形する能力を追加した。

ストーリー

キャラクターストーリー1

モンドに来てからまだ数ヶ月しか経っていない吟遊詩人のウェンティの収入は同業者と比べて少ないほうだった。「仕事」の後、地面に置いた帽子の中のモラが十分に溜まると、彼は慌ただしくその場を離れる。そしてその目的地はモンドの酒場である。
しかし、ウェンティは見た目のせいでいつも未成年だと間違えられてしまい、ほぼ毎回酒を売ってもらえなかった。
初めて断られた時は、「前回モンドに来た時はそういうルールがなかった」と文句を言ったが、モンドの全酒場が自分に、ノンアルコールの飲み物しか出してくれないことに気付いた時、このままではいけないと彼は思った。
そして、ウェンティはライアーを弾きながら、コップをくわえて酒を飲むというパフォーマンスを思いついた。吟遊詩人の「仕事」をしている時、彼は観客に金を酒に替えてほしいとお願いする。彼の曲を気に入ったなら、酒場でいい酒を買って奢ってほしいと。
このパフォーマンスを始めてからは、ウェンティはモンドで水を得た魚のように、素敵な暮らしができるようになった。
唯一彼を悩ませたのは、猫が近くにいると、くしゃみが止まらなくなることだ。それがコップをくわえている時ともなれば、現場の状況は最悪だ。
そのため、ウェンティは、いつも猫のいない場所を「仕事」場に選ぶ。
しかし、なぜか彼は、猫にかなり好かれているようだ。

キャラクターストーリー2

風立ちの地の中心にある巨大なオークの木は、千年前にモンドを解放した英雄ヴァネッサが、高天に上った時に芽生えたものだそうだ。
ここ数か月、木の下で休む人々は時折、風神バルバトスの物語を紡ぐ少年の歌声を聴くようになった。
神がまだいる他の国とは違い、モンドはバルバトスが去ってからかなりの時が経ち、残っているのは「七天神像」の姿だけだ。それでも神の歴史は史書や聖典に書かれ、吟遊詩人たちに歌われる。
しかし、ウェンティが歌う「バルバトス」はなぜか変わった冒険ばかりしていた。たとえば氷の神の杖を盗み、代わりにヒルチャールの棒をその場に置くなど。
当然、風神を信奉する聖職者たちは、その詩に不満を抱くわけだが、問い詰められたウェンティの答えには、反省の色が少しも感じられない。
「どうしてそれが嘘だと分かるのかい?」
確かに、一番敬虔なシスターでも、バルバトスの千年前の出来事を全て知っている訳ではない。不敵な笑みを見せたウェンティだけが、その歌の真偽を知っている。──

うん、嘘だよ。酔っぱらって適当に歌っただけさ。

キャラクターストーリー3

今から約2600年前、魔神戦争がまだ続いており、世界は七神の統治下に置かれていなかった。
当時の「モンド」と呼ばれた都市は暴風に包まれ、鳥一羽も通さなかった。狂風は鳴り止まず、城内の土地と岩を水のように粉々にした。
高塔の上に君臨する風の君王は「竜巻の魔神」デカラビアン。狂風に吹かれ跪いている臣民を睥睨し、その光景を従順と考えた彼は、満足していた。
当時のウェンティは、北境の大地で咆哮する千風のうちの一つであった。
後世に「バルバトス」称される彼は、当時魔でも神でもなく、風の中に流れる微小な元素精霊で、「小さな転機と希望をもたらす風」であった。
かつてのモンドで、ウェンティはある少年と出会った。少年はライアーが得意で、一番美しい詩を書くことを目標としていた。
「僕は、鳥が自由に空を飛ぶ姿が見たいな」
風の壁の中に生まれ、青空と鷹、緑の草原を見たことのない少年がこう言った。狂風の音は彼の声をほとんど覆い隠した。
「友よ、一緒に見に行かない?」

キャラクターストーリー4

風の城に生まれ、空を飛ぶ鳥を見たことがない少年のために、元素精霊のウェンティは鷹の羽根を集めた。
その後、モンドでは「自由」を追い求める戦争が勃発した。
ウェンティが持っていた羽根は、彼と共に反抗の戦いで孤高なる君王が死没するのを見届けた。
かつて、君王は臣民に苦しみのない温かい住処を提供した。死の直前までに、自分が臣民を愛するように、自分は臣民に愛されていると君王は思っていた。
勝利を手に入れたが、ウェンティがこの羽根を少年に渡せる日は来なかった。少年は抗争の中で、詩歌と青空、空を飛ぶ鳥、そして同じ風の壁の中に生まれた同士とのために、戦死してしまったから。
古い神の座が崩れ、新たな神が誕生した。風神バルバトスは、指先に流れる力を感じた。
この力の最初の使い道は、少年の身体の姿を借り、自分の形を作ることだった。
──人の身体がないと、少年が大好きだったライアーをきちんと演奏できないからだ。
ライアーを奏で、神の風で氷雪を吹き散らし、山を一刀両断する。
新たなモンドを、自由の地にしよう、王のいない国にしよう。
そしていつか、とても素敵でロマン溢れる国になるはず…
「彼もきっとそんな場所で暮らしたいよね」
こうして、「新モンド」の幕が上がった。

キャラクターストーリー5

モンドの全てが、風神のお陰であるわけではない。
君のために、今ここで万物を讃える歌を奏でよう――
西風に感謝を、
春の花がこんなに美しく咲いている。

ヤマガラ、アヒル、ウサギ、それとイノシシ、
モンドが蘇り、万物が育つ。
夏はライオンが野原を歩み、
僕は褒めたいけど、歌詞が思いつかないな。
もっと汗を流して、冷えたお酒を飲んだ方がよくない?
こんなに暑いのは、ライオンの鬣が太陽に見えるから?

山の狭い道や峡谷は、歩いている酔っ払いに見える、
どうせ東風は歩かずに飛ぶから問題ないさ。
果樹と同じぐらいの高さを飛び、
翼は収穫と果物の香りがついている。

北風は森で静かに眠っている。
本来なら、彼のそばには狼の群れがついているはずだ。
だが、彼らを見た者は誰もいない。何故かというと、狼の群れは冬が苦手だと北風は知ってるからだ。
自分の夢の中には、きっと温かい思いがあると風神も分かっている。

――四季が変わり、四風は吹き止まない。
まあ当然ながらこれは彼らのお陰じゃなくて、ほとんどこのボクのお陰だよ。
だって吟遊詩人がいないと、それを唄う人がいなくなるよね?

「風上の密約」(「かざかみのみつやく」)

モンドができてから1600年後、今から1000年前、モンドの「自由」はかつてないほどのどん底までに落ちていた。
バルバトスは己が暴君にならないよう、モンドを去った。彼は想像もしなかった。自由を授かった人の中から「人」の暴君が生まれるとは。
貴族による残虐統治がモンドに蔓延り、貴族は民の声を無視し奴隷制度を導入した。
1600年後、風神は再び「自由の都」に戻った。神は奴隷の少女ヴァネッサの願いに応えた。神と少女は共に貴族による統治を転覆させた。
──以上のことは、現在の人なら皆知っているモンドの歴史である。
実は、この歴史の中に面白いエピソードがある。
闘争の中でモンドの民をまとめたのはヴァネッサであった。そして、貴族の兵士たちを寝返らせたのは「風上の密約」であった。
密約の内容は、売国の取引であった。
上層部の貴族は風を裏切り、モンドの全てを隣国の岩神に売り込んだ。
この密約の最後の部分に、神々にのみ印す事ができる神聖なる印があり、その名は「岩王帝君」とあった。
奴隷を虐げてきた兵士たちは、自分が異国の奴隷になることを想像するだけで恐れた。
戦火が貴族を呑み込むことは、当時の誰もが想像できなかった。数年後、歴史学者はあの密約は偽物であったことを発見する。
──実は、岩神にイタズラをしかけるために、ウェンティは密かに彼のサインを練習していたが、あの富と取引の神を欺くことはついにできなかった。
使い道がなかったとっておきの技を、数百年後にやっと披露できたのだ。
めでたしめでたし。

キャラクター関連

挨拶

●初めまして…:ファ…よく寝た。あっ、こんにちは、旅人さん、ボクたちまた会ったね。ん?覚えてない?エへへ、それじゃあボクをまた君の旅に加えておくれ。君の実績は、世界最高の吟遊詩人であるボクが歌うにもってこいなんだよ~
●世間話・演奏:もっと聞きたいなら、リンゴをちょうだいよ。
●世間話・リング酒:大きな木の上に腰かけて、飲みきれないほどのリンゴ酒を片手にもつんだ。ほら~
●世間話・詩篇:行動するんだ、旅人よ。失われた詩篇が、ボクたちを待っている。
●雨の日…:水たまりを踏んでみよう!どっちが大きな水しぶきを飛ばせるかな!
●雨上がり…:あれ~晴れちゃったの?もう少し遊べるかと思ったのに。
●雪の日…:雪が積もったら…雪合戦しよう!
●暴風の日…:せっかくだし、飛んでみない?
●おはよう…:おはよう。新しい冒険を始めるの?
●こんにちは…:グー…お腹空いた。またアカツキワイナリーでタダ飯食べるのも気が引けるしな…君だったのか!ヤッホー、出かけるの?ボクも連れて行ってよ。
●こんばんは…:ボクはまだ眠くないよ。もう少し付き合ってよ?
●おやすみ…:寝るのかい?へへ、お休み。
●誕生日…:以前、友達から誕生日はケーキを食べるって聞いたんだ…ほら、リンゴケーキだよ。はい、スプーン。焼き上げる時に少し崩れちゃったからアップルパイみたいだけどね。エへ、スイーツって本当に難しいね。

自己紹介

●ウェンティ自身について…:練習?フフン、もちろん必要ないさ。ここティーワットではボクに歌えない歌はないんだよ。
●新しい歌について…:君をボクの新しい歌に書き加えたいんだ!あれ、どうしてそんな顔するの?原稿料を払えるかが心配?アハハ、そんなのいらないよ。それより…また君の物語を話してよ!
●勇者について…:うん…うん…なるほど!エへへ、勇者が姫を救い出したら、真っ先に大陸中にこの歌を広めるんだ。
●使徒について…:夜風が涼しくて、神の使徒になるのにピッタリの気候だよ!じゃあ善は急げって言うし、早速ボクに貢物を捧げてよ。
●請求について…:あれ、風の神のボクにもっと頑張れって?それなら君も誠意を見せなくちゃ。例えば、敬虔さ、情熱、または……
●「神の目」について…:えっ?ボクの「神の目」が気になるの?うん…はい、どうぞ。気に入ったなら、同じやつを作ってあげようか?エヘヘッ。
●シェアしたいこと…:Olah!エヘヘ、これはヒルチャールの挨拶の言葉なんだよ。そんなの覚えて何するのかって?もう、創作のためだよ。当然ながら知識は多いに越したことがないからね。あっ、そう言えばボク、まだヒルチャール語の歌は書いたことがない気がするな…
●興味のあること…:旅人さん、セシリアを見たことある?静かな山岳の頂上に黙々と咲く白い花だよ。ボクはセシリアこそがテイワットで一番美しい花だと思うんだ。
●ウェンティを知る・1:ちょうどいいところに来たね、旅人さん。君の願いが何か聞かせてほしいんだ。
●ウェンティを知る・2:君と一緒に旅をするのは面白いよ。気がかりな点を挙げるとすれば、君の傍にいるあのチビかな。あんなによく食べるんじゃ、君たちの食費もバカにならないだろう?アハハ。
●ウェンティを知る・3:火の神は横暴で戦い好き、岩の神は人の心が分からない頑固者だよ。どうしてこんなことを知っているのかって?エへへ、叙事詩の中にはっきりと書いてあるからね。彼らの物語、あの時代の物語が。
●ウェンティを知る・4:天空の島か。ボクでもあそこまで飛べるか分からないよ。それにあそこには美味しい水も、木の実もないんだ。美味しいお酒なんてもってのほかだよ?ヘヘッ、あそこには頼まれたって行きたくないね。
●ウェンティを知る・5:ボクの願い事?うん、昔はこの世界全体を巡りたいと思っていたよ。今も同じさ。ただ、条件が一つ増えただけ。それは君と一緒にってことさ。君がいてこそ完璧なんだ。やっぱり語り手は冒険者と一緒にいないと、エへへへ!
●趣味:ボクはお酒が好きなんだ!あと風もね!うーん、風でできたお酒があったらいいのに。
●悩み:実は、猫が近くにいるだけでくしゃみが止まらなくなるんだ…ハ、ハハ、ハクションッ!うーん…想像するだけでもダメだ…もう、これってどうすれば治るか知らない?
●好きな食べ物:君も一つリンゴをどう?もぎたてだよ。ガブッ、あぁ…シャクシャクしていて甘い。リンゴこそが神からの贈りものだよね!
●嫌いな食べ物:何か美味しいものを作っているのかい?おや~?チーズパンケーキ!これは…これはダメ。熱くてベタベタしていて。うー…ボクにはクドすぎるんだよ…
●突破した感想・起:えっ、今なにかあったの!?
●突破した感想・承:お疲れ~音楽を聴いてリラックスしようか?カプリチオがいい?それともセレナーデ?
●突破した感想・転:さあ、こっちにおいで~新しい詩を作ったよ、タイトルは『旅人の風』にしようか。
●突破した感想・結:うーん…この景色は何度も目にしてきたのに、君が隣りにいるとまるで新しいものに見えるんだ。まさか君…不思議な力を隠し持ってたりしないよね?…あっ、それでもいいや、ボクの人を見る目が確かだってことだもんね、ヘヘッ!

関連キャラクター

アルベド:黒土と白亜、宇宙と地層、無垢なる土から原初の人間を創る…こんなあまりにも行き過ぎた能力は看過できないよね。もし危険な古の技術が城内で暴走でもしたら──まっ、いっか、モンドの問題はモンドの人に解決してもらおう。

エウルア:エウルアのお酒の趣味はなかなか面白いものだよ。夏でも冬でも氷をいれた冷たいのを飲むんだ。彼女みたいなのは、今のモンドにそういないだろうね。彼女とはいい飲み友達になれそうだよ。ん?ボクの作ったローレンス家の歌が…彼女の耳にも?あははっ、それがどうしたの?もしかしたら僕たち、一緒に歌えるかもしれないね。

→あの吟遊詩人が歌っているのを聞いたことがあるわ。ローレンス家のことを今まで聞いたこともないような口調で面白おかしく語っていた。私ですら笑いを堪えきれなかったの…この恨み、絶対に忘れない!

刻晴→帝君がいなくなって以来、璃月港の未来をどう描いていくべきかずっと考えてるの。帝君がこれまでにしてきたことや、別の神々の統治の手段も調べたわ。でも、隣国のモンドはちょっと変わってるわね…あの風神のやり方で、本当にモンドはこの先も繁栄できるのかしら?

→ウェンティ…?なるほど、ウェンティと言うのだな。彼の奏でる曲は…いや、なんでもない。

モラクス(鍾離):あのじいさんに会ったのかい?彼は元気だった?えっ、「鍾離」という名前の一般人になってた?あの頑固頭からしたら、これは大きな変化だろうね。あ、ボクと一緒に彼に会いに行こうよ、この風立ちの地に埋められた酒も持ってさ。あっ、そうだ、彼はまだ強いのかい?力はあとどれくらい残ってる?ボクが会いに行ったら、吹き飛ばされたりしないよね?

→っ…。あの詩人が来ただろう、あの風流の分からない呑兵衛詩人が!お前…むっ、ヤツに変な飲み物を飲まされて、うっとりしているのか…少し待て、眠気覚ましの茶を淹れよう。6時間あればできるんだ、少し待ってくれ…

ジン:騎士団の代理団長…君は彼女をどんな人物だと思う?エヘヘ、ボクと同じこと考えてるね。真面目、勇敢、優しさに溢れている。ボクのある友人と少し似ているんだ…

ディオナ:キャッツテールの人気特製カクテル!でも…うっ、くしゃみが。ボクの代わりにもらってきてくれないかい?感謝するよ。約束だよ。

→ウェンティ?よく知らない。でも吟遊詩人と言えば、酔っぱらいと歌ったり場を盛り上げたりする人たちだよね?じゃあ嫌い!嫌い嫌い大嫌い…

ディルック:ディルックのところに行って仲良くしておくのはどう?考えてごらんよ。彼の家には秘蔵のお酒が、たっくさんあるんだよ!エヘヘ、エヘヘヘヘ…あれ、何でお酒を飲みたがらないの?その…ちょっと香りを嗅ぐだけなら?香りだけ!香りを嗅ぐだけなら君も大丈夫だよ。

ブエル(ナヒーダ):草神のこと?草神と言ったら、真っ先に彼女の「夢境」の関する権能を思いつくでしょ?ボクの作る詩歌と同じように、彼女の創造する夢境も浪漫と想像力に満ち溢れているんだ。ボクたち、すっごく気が合うんだよ。

バーバラ:歌の上手な牧師の少女を知ってる?…えっ、アイドル?…んと、握手会?…えーっと、単独ライブ?…そうなんだ。音楽ってやっぱり奥が深いね。

→ウェンティの声はとてもきれいだよ!でも彼の歌は、私の得意な歌とかなり違うんだ。こっそり真似してみたんだけど…あのメロディはやっぱり複雑すぎるよ。

★ミカ→あの吟遊詩人の方がとても好きなんです…楽器を演奏する「強者」と言えるでしょうね。彼のメロディーからはいつも、家に帰ってきたときのような親しみを感じるんです。もしモンドを代表する曲を選ぶとしたら、僕は躊躇なく彼の作品を選ぶでしょうね。ただ、僕が普段あまり街にいないのが残念です。そうでなければ、毎日彼に何か贈り物ができたと思うんですが…

モナ:あっ、あの星占い師のことかい?そうだね、占いもボクの詩と同じで、酒代すら稼げないほど役立たない技術だね!…星占いは伝統文化だから、役立たずじゃないって?うっ、失礼だよ、それなら詩だって役立つよ!

→ウェンティ?あの毎日ダラけてる吟遊詩人のことですか?あの人に何か面白いことでも?ちょっと占ってみましょうか…。あ、あれっ、水占の盤が…何も見えません。ど、どうして急に風が、目が開けてられません!私の帽子!ふ、服まで吹き飛ばされそうです!止めて!もうやめる、やめますからぁぁぁっ!

バアル(雷電将軍):あの偉そうにしている雷電将軍を倒したんだって? うーん…彼女は影武者をやっていた頃から究極の武道を追い求めていた。だから今、きっと色んな理由を駆使して君を稽古に誘うだろうね。よし、じゃあこっそり君に彼女の弱点を教えてあげよう。ちょっと耳貸して──それはね~「スイーツ」だよ!

→風神の化身は今もその名前を名乗っているのですか?正直、初めて彼と会った時から相性が合わない感じがしていました。それ以外の印象は…お酒が強いことくらいですね。

レザー:あの奔狼領の白髪の少年は、へえ、そうなんだ。狼に育てられたのか…道理で、彼の匂いを懐かしく感じるわけだ…

→詩…うっ、よく分からない。よく分からないけど、「ルピカ」は気に入ってる。

ロサリア→あの吟遊詩人からはとても特別な気配がするわ…それが何なのかはまだ分からないけど、他の一般市民とは明確に違うってことだけは確かね。

関連NPC

アート

●アフシン

●ヴィクトル

グレイス

グローリー

サイード

ジェリー

春水

●ジョーンズ

●ジョセ

ジリアンナ

スージー

スワン

セージ

●ドンナ

●ノーラ

●バーイー

●パットン

●フィンド

●フェルメール

双葉:①どんな物語が聞きたい?
→いつも村のお婆ちゃんから聞いてるのは、鬼についての物語なの。だから他の話が聞きたいな。例えば、神様の伝説とか…
へぇ~、風神がお酒ばっかり飲んでたり…岩神がモラを持たずに外に出たりするの?うーん…ウソはついてないよね?
やっぱり、お婆ちゃんのお話を聞きに行くよ。

●フローラ

ペイン

●ベハイム

ヘレン

ミシェル

●モンロー

リーセ

リリー

●ルドルフ

●レイモンド

ロレンス

その他エピソード
狼の末路(おおかみのまつろ)

★狼の騎士が使っていた大剣。本来は鉄工房の職人に贈られた鉄の塊だが、狼との絆によって神話のような力を得た。

★北風の騎士と呼ばれた者、風神の都で旅の終点に辿り着いた。
流浪の旅人は身を寄せ合う。思うままの旅は所詮彷徨い。

騎士が街に入った時、遠い丘にいた仲間は何も言葉にせずとも、別れを告げた。
城壁と灯火の匂いを好まない狼は広い野原を選んだ。

自由の心を持つ北風の騎士は自らを街に閉ざした。
共に来た狼は城外を自由のままに走るが、騎士のことをずっと忘れられなかった。

魔物を討伐しに、騎士は再度城外に出た。狼も共に戦っていた。
孤独の狼と騎士は心が通じ合うように連携し、まるで一つになったようだった。

寄り添った二人は歳月の流れに勝てなかった。狼は先に去っていった。
北風の騎士は自分の剣を墓標とし、街から離れた郊外に親友を葬った。
あれから、彼は街を離れ、狼の自由を心に刻んで、また風と共に、旅を始めた。

狼の不滅の魂は永遠に、この地に居を定めた。
騎士が護っていたこの青い大地をずっと、ずっと永遠に見守る。

旧貴族長剣(きゅうきぞくちょうけん)

★かつてモンドを支配した旧貴族の長剣。細かく作られ、装飾や花の彫刻が剣の主人の身分を現している。

★かつてモンドを支配していた旧貴族に使われていた長剣、その材料と細工は極めて凝っている。
よって、長い年月が経った今でも、切れ味は当初のままである。
剣術は貴族の必修科目の一つだった。
身を投じて戦う人の勇猛と違って、彼らの身振りは知性と気品に溢れていた。
しかし記録によると、最終的に彼らの剣術からはその知性や気品は失われてしまった。

二千六百年前、モンドの地で最古の血統は、
新風神が降り立って天地を作ったあとに、厳粛な誓いを立てた。

「永遠にモンドを護り、モンドの青き平原、山と森に永遠の命があらんことを」
「永遠にモンドを護り、暴君の如き風雪と風雪の如き暴君に困ることなく、永遠の自由があらんことを」

時間が経っても、暴君と魔獣に蹂躙されても、たとえこの誓いの石碑が壊されても、
誓いの魂は千風になって、恋人のようにモンドを撫で、父のようにモンドを守る。

祭礼の剣(さいれいのけん)

★長い年月の中で石化した道具剣、上にあった装飾はまだ綺麗に残っている。時間の風による祝福の力がある。

★東に海を一望できる崖で、古の住民は時と風の神を一緒に祭った。
「風が物語の種をもたらし、時間がそれを芽生えさせる」という思想が、度々両者を混同させた。
この剣は護りの力と勇気を語るもの。
もともと刃がついていない道具用の剣だったが、風の中で真剣のように鋭くなっていった。

かつては穏やかなグンヒルド一族が所持していた。
祭祀では、彼らは守護者を演じる。

時の風への祭祀は三つの幕に分けられている。
終幕の内容は、守護者が命と自由を護る物語である。

祭祀の慣習と歴史は失われたが、
グンヒルド一族は守護者を続けている。

祭礼の大剣(さいれいのたいけん)

★長い年月の中で石化した道具剣、上にあった装飾がまだ綺麗に残っている。時間の風による祝福の力がある。

★東にある海を一望できる崖で、古の住民は時と風の神を一緒に祭った。
「風が物語の種をもたらし、時間がそれを芽生えさせる」という思想が、度々両者を混同させた。
この剣は戦争を語るもの。
元々は刃がついていない道具用の剣だったが、時の風により真剣のように鋭くなっていった。

かつてはエーモンロカー族が所持していた剣。
祭祀では、黒い血に染められた戦争中の戦士を演じる。

エーモンロカー族にとって、戦いは守るものではなく、栄光や開拓のためのものであり、
天上の神々を喜ばせる暇つぶしにすぎないと考えていた。
魔物や盗賊が来たとしても、無事に恋人の元に戻れるかなど心配せず、
血を浴びながらただ全力で戦い、叫ぶことができればいいと思っていた。

こんな一族は、長い歴史の中からすぐ消えるだろう。
彼らの戦いには終わりがない上、その勝利には望みがないからだ。
しかしモンドの誕生によって、彼らは自分の護るべきものをついに見つけた。

祭礼の断片(さいれいのだんぺん)

★長い年月を経た台本。書かれた台詞はもう読めなくなっている。時間の風による破壊の呪いの力を持つ。

★モンドの先民は、激しい風の吹く崖に劇場を建設し、神を敬う慣習がある。
祭祀は演劇の形で行われる。神様は物語と唄を好むと彼らはそう信じている。
この台本の歴史は数千年以上。すべてを読むことは難しい。

遠い昔、烈風の君王と北風の王狼の戦いは、モンドの大地に砂のような風雪を巻き起こした。
極寒に耐えられない人々は、モンド東部にある高い崖で神殿を設立し、神様のご加護と恩恵を祈る。

風の息吹は今を吹くが、時の灼熱は永遠であり、誰にも止められず、抗うことはできない。
風神は台本のページをめくる。だが台本の字を掠れさせるのは冷酷非情な時の神である。

風の神と時の神、両者は似たような悲しみをもたらす。
こうして、神殿の祭祀対象は風神だけだと勘違いされていった。

祭礼の弓(さいれいのゆみ)

★西風騎士団でよく使われる弓。優れた弓使いだけがその優れた性能を発揮できる。

★東にある海を一望できる崖で、古の住民は時と風の神を一緒に祭った。
「風が物語の種をもたらし、時間がそれを芽生えさせる」という思想が、度々両者を混同させた。
この弓は開拓を語るもの。その難しさを示す。
もともと引けない弓だったが、時の風で強靭さと柔軟さを両立させた。

この弓はかつて誇り高いローレンス一族が所有していた。
遠い昔、彼らは雪の中に道を拓く勇者を演じた。

祭祀演劇の第1章は開拓者が力と知恵で大地を征服することを描いた。
長い歴史の中、例え祭祀自体がなくなっても、彼らはそう演じ続けた。

しかし、その信念は歪んでいった。結局彼らは自分を征服者、王者だと考えた。
歪んだ道を歩んだ末、彼らはモンドの風の寵愛を失った。

四風原典(しふうげんてん)

★風を信仰する先民たちが書いた教典。数千年を経て信仰は風の好意を得て、祝福の力に満ちている。

★極めて古い風の教典。風神を祭る者の間に代々伝わっている。
シミだらけのページは無数の手形を残し、一部は風と共に消えていった。

高塔の暴風君王による暴政が蔓延る時代、教典は人々の絶望による訴えを記録した。
一面の氷雪が消えた時代になると、教典は命の新生による歓喜を記録した。

旧貴族による傀儡政権の時代、
奴隷の間に伝わっていた教典は千風への渇望を記した。

モンドの人々は、耐え忍び、抗争し、喜び、そして自由を楽しむ。
それらの貴重な時代に、風の教典は厚く重くなっていった。

しかし、新しいモンドが誕生し、教会が旧貴族の束縛から解放された時、
四風の教典は、高い棚に置き去られることを望まず、
教会の宝庫から消えていった。
恐らく、この本はモンドの風や人と同じく、
なにものからも縛られたくないのだろう。

標題紙に綺麗な字でこう書いてある。

風の神の子よ、永遠に覚えておきなさい。
命は風と共に誕生し、また風と共に去っていく。
だから、どうか悲しまないで。
土に還ったのは骨と肉だけ。
本当の私は千の風となった。

花の香りや草木のざわめきを感じるのは、
私が自由と風を唄っているから。

終焉を嘆く詩(しゅうえんをなげくうた)

★詩人の楽器のような美しい弓。放った矢は嘆き声のように心に響く。

★「西方の風が酒の香りを連れて行く」
「山間の風が凱旋を告げる」
「遠方の風に心が惹かれる」
「サラサラと君への想いを歌う」

かつて、いつも悲しげな騎士がいた。
この歌だけが、彼の心の癒やしであった。
広場でこの歌を歌う少女だけが、
彼の仕事の疲れを癒やしてくれた。

古国に降臨した災いの戦火はこの地にまで及んだ。
風が運ぶ喜びの詩は、毒龍の咆哮や、
大地を揺らす魔物の足音、そして啼き声と烈火に飲み込まれた。
王位継承を望まぬ風神は慟哭に気づいた。
旧き友の夢を守るため、風に恵まれた緑の野原を守るため、
風神は長い眠りから目覚め、天空の紺碧の龍と共に戦った…
そして、騎士と騎士団も自分たちの国と故郷のために戦った。

猛毒の龍が氷結の山に落ち、紺碧の龍が尖塔の古城で眠りについた時、
騎士は谷戸で命を落とした。最期の瞬間、少女の姿が脳裏に浮かんだ。
「遠方に留学した彼女は無事だろうか。もっと彼女の歌を聞きたかった」
「まだエレンドリンとローランドが生きている。彼女が戻ってくる時、この災害は収まっているはずだ――」

神を称賛し、2体の龍の戦いを描写した詩はたくさんあったが、やがて失われていった。
少女が歌っていた大好きな歌も、彼女が帰郷してから歌詞が変わった。
「蒲公英は朝の風と旅に出る」
「秋の風は収穫をもたらす」
「しかしどんな風も」
「あなたの眼差しをもたらしてはくれない」

涙も歌声も枯れた時、少女は命を燃やし、世界を浄化しようと決めた…

松韻の響く頃(しょういんのひびくころ)

★草木を撫でる風のように軽い大剣だが、その破壊力は木々を吹き飛ばす竜巻を想起させるほど強大なものである。

★昔、平民の間にある歌が流行っていた。
「凹んだ硬貨を遠方から来た歌手と詩人にあげよう」
「花束を少女に渡そう」
「涙が出るほどの苦いお酒で」
「取り戻せない昨日に乾杯しよう、歌声を未来に捧げよう」

詩歌と音楽が風と共に流れる国では、人々は楽観的で敏感な魂を持っていた。
話によると、孤独な王と貴族が一部の和音と調の使用を禁止する時期があった。
敏感な人々が詩人や歌手の音楽から反逆の意志を感じ取ることができ、
実際に歌と詩は抗争者の連絡方法として使われていたからだ。

貴族が統治していた時代、風神を敬う教会が二つに分かれた。
一つは貴族と呑み交わし、神像を倒し、頌詞と聖歌を書いた教会。
もう一つは聖職者という名を持たない信徒。
彼らは地下街と高い壁の外で行動し、安酒を飲む。そして平民の間に伝わる聖書原典と風と共に流れてきた言葉で、
平民と奴隷たちのために祈り、禁じられた詩と歌を書いた。

異国の奴隷剣闘士が風の神と共に蘇り、反旗を掲げた。
無名の牧者と呼ばれる年寄りの聖徒が、西風教会の真の教徒を集め、
彼らと共に自らの血でこの青い土地を潤した。
その反逆の合図は、まさに今まで歌うのを許されなかった歌の残り部分だった。

「鋭い鉄片は命懸けの戦いまで取っておこう」
「絞首台は小賊のために残そう」
「錆びた矢先は研いでおこう」
「松韻の響く頃、低劣な者を撃ち落とそう」

蒼古なる自由への誓い(そうこなるじゆうへのちかい)

★悠久なる歌声のように青く、真っすぐな直剣。風の国を代表する自由の誓いのように、その切っ先は鋭い。

★過去に流行っていた祝福の歌は、こう歌う――
「誰かに舌を抜かれても、目で歌える」
「誰かに目を刺されても、耳で聞ける」
「夢を壊そうとする人がいたら、乾杯しようと誘う」
「たとえ明日が来なくても、この瞬間の歌声は永遠になる」

育った風土によって性格は異なる。しかし、土地も人も神によって誕生した。
自由気ままの神が、抗争の中で自由への愛を人々に広めたか。
それとも人々が自由のために、氷雪と烈風の中で、自由を愛する風の神を生み出したか。
この問題を解き明かすことはできない。

あの曲はいつも暗い時代に歌われた。
烈風の王者が尖塔に君臨した時も、
腐りきった貴族が神像を倒した時も、
幽閉された地下室で、暗い路地裏で、ぼろぼろの酒場で、
烈風と鉄の拳に浸透し、抗争の英雄を紡ぐ。

遥か昔のある日、環状の静まり返った王城で、
誰かの琴声を伴って、叫び声はついに烈風の監獄を突き破った。
ある少年、精霊、弓使い、騎士と赤い髪の流浪騎士は、
空を突き抜ける槍のような、
巨大な影を落とす尖塔の前で自由を誓った。
そして塔の上の孤独な王を倒すと決意した。

尖塔に登れない体の弱い者たちは、普段小さい声でしか歌えなかった。
しかし、あの乾杯と送別の歌を、城壁が揺れ動くほどの勢いで歌い、旗を揚げた勇者たちを応援した。
「誰かに舌を抜かれても、目で歌える」
「誰かに目を刺されても、耳で聞ける」
「でも、誰かに歌う自由と眺める自由を奪われたら」
「――それは、絶対に、絶対に容赦しない」

天空の傲(てんくうのおごり)

★風龍の傲りを象徴する両手剣。振り回す時に風龍の勢いを感じられ、蒼空と長風の力が秘められている。

★天空を揺り動かす武勇。
罪人の魔龍の子は深淵なる古国に生まれた。
最期は黒金の翼が、風の誇りによって断ち切られた。

昔、モンドの繁栄を妬んだ魔龍ドゥリンが襲来し、万民は塗炭の苦しみに陥った。
人々は荒無に慟哭し、泣き声は風の神を起こした。
風の神は人々の声により現れ、眷属を召喚した。
命と自由を護る魔神、その風龍と共に参る。

雲を切り裂く激戦の中、風龍は神の恩恵を受けた六つの翼を展開し、
大剣を振り回すように、天空を切り開き、ドゥリンの鋼鱗を切り裂いた。
驚天動地の戦いの中、風龍は風刃の爪を湾刀のように、
黒く腐っているドゥリンの体の奥まで差し込んだ。

天空を揺り動かす戦いに恐れ知らずの太陽さえ震えていた。
最後に悪龍は喉をトワリンに噛み切られ、空から落ちていった。
風龍は神の祝福により、勝利へと導いた。モンドの人を護ることができた。
しかし、風龍は毒血に侵蝕され、骨の髄まで腐り始めた。

トワリンは英雄にも関わらず、孤独を共にせざるを得なかった。
深淵の誘惑に風龍は堕落しかけた、その執着は邪悪になったこともある。
復讐心を煽る憤怒や猛毒を伴った激痛を、最後は仕えていた優しい主人が癒してくれた。
親友や新しい仲間と共に、勇気を持って魔物をなぎ払い、風龍の名を取り戻した。

数百年に渡る眠りについていたため、モンドの人々はトワリンの猛威を忘れていた。
しかし、最近の事件で六翼風龍はまた人々の前に現れた。
バルバトスの歌声と風神の祝福の元で、
不羈の千風を巻き起こした風龍は、再び空を駆ける。

天空の脊(てんくうのせぼね)

★風龍の堅い決心を象徴する長槍。真っ直ぐな身が天空を指し、蒼空と長風の力が秘められている。

★高天を支える脊。
風神の真摯な眷属、風の国を守る決意が揺らぐことはない。
揺るがない意志は風龍が悪と戦い続ける理由であった。

昔、モンドの平和を終わらせるべく魔龍ドゥリンが襲来し、野原を蹂躙した。
ドゥリンの翼は日の光を覆い隠し、黒い毒雲が散った。
気高い千風は雲に隠していた毒に耐えられず、
黒い雨が降り始め、人の号泣を覆い隠した。
その声に呼び起こされた風の神は、深い絶望で心が千切れた。
そしてトワリンは風と共に、満天の毒雲へと飛び出していった。

巨龍は高空から飛び降り、鋭い風が漆黒の魔龍の翼を切り裂いた。
風龍の翼を追いかけ、各地の疾風が集まり一気に黒雲を撃散した。
トワリンは爪と牙で毒龍を掴み、雲さえも届かないほど高く飛んだ。
漆黒の嵐は黒雲とともに消え、燃える空は巨龍が戦う戦場になった。

最後に風龍の牙は魔龍の喉を切り裂き、爪は胸を貫通した。
罪人の造物は遺恨を残して空から落ちてきた。
驚天動地の戦いは風神の民をアビスの危機から守り抜いた。
しかし、巨龍は毒の血を呑み込んでしまい、その体は汚染された。

遺跡に身を隠した風の巨龍は毒により苦しむ。
傷口を舐めながら、トワリンは再び蘇ることを信じた。
再び空を飛び、翳りを取り払い、親友の、風神の琴声で歌うことを。

天空の翼(てんくうのつばさ)

★風龍が風の神の眷属であることを象徴する大弓。矢を放つ時の音は風の神の贔屓であり、蒼空と長風の力が秘められている。

★天空を貫く琴。
その透き通った琴の音は未だに風と人の心に響いている。
伝説によれば、深䆳古国の魔龍もその音に惹かれて風の国に来たらしい。

昔、風の神バルバトスは竪琴を撫でるように奏で、無垢な千風と唄を唄った。
不羈な風と歌に酔い、巨龍トワリンは大地に降り立ち、彼に忠誠を誓った。
バルバトスは新しい仲間ができたことに喜び、モンドを護る使命をトワリンに託した。
流れ者であった風神と風龍の絆により、黎明期のモンドを護った。

伝説に残る一戦。最後は琴声によって魔龍の攻撃が一瞬止まった。
風の龍はその一瞬の隙を狙い、魔龍を仕留めた。

激闘の末、長い眠りについていた風龍が、ついに目を覚ました。
風龍の前にバルバトスは現れず、龍の全身は毒に蝕まれていった。
それは見えない苦しみと聞こえない痛みだった。
毒が全ての悲しみを壊し、風龍を苦しめた。

風龍は自分が護った人々に苦痛を告げた。
かつて忠誠を誓った風の神に恨みを告げた。
自分の苦しみを無視する冷酷さを、
神でありながら、自らの眷属を容赦なく裏切ったことを。

悲憤の眷属は知らなかった。風の神は未だ彼を救うために奔走していることを。
憎しみの情に圧倒されたが、神の象徴である堅琴は思慕の念を抱いている。
百年の誤解は解ける。
風龍は再び神の唄を聴ける日がやってくる。

天空の巻(てんくうのまき)

★風龍とその主である風の神を象徴した図表集。北の風と雲が詳しく記載されていて、蒼風と長風の力が秘められている。

★千風万雲通覧。
北の大陸全土の風と雲を、詩と絵の形で記した典籍の謄本。
十万筋の雲があり、一筋一筋に雲と風が絡み合う。
雲の絵は風に形を与えた。詩は風に独特な性格を与えた。
本来は形を持たない千風だが、バルバトスにとっては親友や家族のような存在。

伝説によれば、上古時代に、風の神は典籍の原本で四風を呼び寄せた。
氷雪を吹き飛ばし、凶暴な怪獣を撃退した。さらに雨を降らし、モンドを創った。
寛容な風神はこの典籍の内容を人々に共有し、「千風万雲」と名付けた。
時が経った今では、典籍に記載されていない内容も多く存在する。
無数の風と雲を記載した典籍は、歌謡や伝説となり人々へ伝わった。

風神が存在し続ける限り、千風の歴史は決して終わらない。
魔龍ドゥリンの翼が日の光を覆い隠した時、バルバトスは現れた。
激戦の中、風神は千風を詠い、風龍を召喚した。
この典籍を心得た者は、千風万雲の真名とその偉大なる力を手に入れる。

今、モンドの空は穏やかに晴れている。
風神と風龍は新たな帰る場所を見つけた。
この典籍も信頼できる者へと託した。

天空の刃(てんくうのやいば)

★風龍の栄誉を象徴する騎士の剣。剣身には風の神の祝福があり、蒼空と風の力が含まれている。

★天空を貫いた牙。
深䆳古国の黒金鱗を突き通した。
古国罪人の後継者の喉を切り裂いた。

昔、モンドの繁栄を終わらせるべく魔龍ドゥリンが襲来した。その翼は日の光を覆い隠した。
魔龍の嫉妬が邪悪を産み、その邪悪が大地の生命を侵蝕した。
その時のモンド周辺は魔物により荒れ果てていた。
風の神は人々の悲痛な叫びを聞き、天から降り立ち、風龍を呼び起こした。
そしてトワリンは風と共に、命ある者のため戦うべく空へと飛び出していった。

トワリンは風神の祝福と共に魔龍と戦った。巨龍による戦いは雲を突き抜けた。
千の風が毒をまとい、日輪は暗色に変わり、燃える空は世界の終焉を彷彿とさせた。
天空を燃やした激戦の末、トワリンは魔神から授かった剣歯で魔龍の喉を噛み切った。
だが、トワリンは魔龍の毒血を飲み込んでしまった。魔龍ドゥリンは悲鳴を上げることなく、空から落ちていった。

風龍は猛毒により、苦痛を伴う昏睡状態へと陥った。
最も練達な詩人もトワリンの行き先を知らなかった。
数百年を経た今、モンドの人々は風龍の奮戦を忘れていた。
トワリンが骨の髄まで響く毒の痛みに堪え、その地に帰還しても、友の琴声は聞こえてこない。
かつて風龍に守られた人間は彼を遠ざけ、「魔龍」と名付けた。

いつの日か栄光は取り戻され、毒は浄化される。
詩人の旋律が人々の記憶を呼び起こす。
風龍の名誉を挽回するという願いが、この剣には宿っている。